Project/Area Number |
23K08175
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
進藤 幸治 九州大学, 大学病院, 講師 (00788432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森山 大樹 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (70586859)
永吉 絹子 九州大学, 大学病院, 助教 (90761015)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | scRNA-seq / 膵癌 / 微小環境 / signature gene / 消化器癌 / 血液循環腫瘍細胞 / 空間的遺伝子発現解析 |
Outline of Research at the Start |
膵癌細胞は非常に転移、浸潤能が高いことが広く知られており、明らかな転移が指摘できる前の段階から血液に腫瘍細胞が循環している可能性が示唆されている。しかし、実際に血液中を循環している腫瘍細胞がどのようにして膵癌組織内で免疫寛容を獲得しどのようにして血中に流入したかなど複雑な微小環境を持つ膵癌組織中での動態は全く不明である。 本研究では、血液中の腫瘍細胞・膵癌組織のscRNA-seqと膵癌組織の空間的遺伝子発現解析 (Visium)を用いることにより、膵癌微小環境の複雑な相互関係を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、scRNA-sequencingを用いて癌微小環境内で腫瘍の進展における腫瘍細胞の動態、免疫寛容獲得や血中流入などをきたすsignature geneを同定することである。さらに、そのsignature geneを実際の病理組織上に落とし込み、遺伝子マップを作成して癌微小環境の複雑な相互作用を解明し、癌の浸潤、転移機構などを解明することである。 本研究において、腫瘍組織内での癌細胞の数が多く組織入手が簡便なことから、まず膵癌と同様の消化器癌であるヒト胃癌、ヒト食道癌組織を用いて、scRNA-seqとAI搭載機能解析ソフトHALOを用いた空間的位置情報の解析を行った。HALOは、組織切片全体において細胞ごとに発現データを取得して、データと画像をリンクさせ、その分析出力をフィルタリングすることで特定の細胞集団を容易に可視化することができるソフトである。 1.scRNA-seqでは複数の遺伝子発現が異なる癌細胞集団の中で、転移を起こしやすいと報告されている上皮間葉転換(EMT)関連の遺伝子発現が高い細胞集団を同定した。この細胞集団はMHC class2関連遺伝子の発現が高いことが明らかになり、多重免疫染色でもVimentin陽性AE1/AE3弱陽性細胞でMHC class2陽性の癌細胞を確認した。2.HALOを用いた空間位置情報の解析では、腫瘍微小環境は腫瘍浸潤免疫細胞の密度によって免疫チェックポイント分子の発現が異なり、これが免疫寛容の機序の一つである可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していたヒト膵癌を対象とした研究の前段階として、癌組織内での腫瘍細胞の多い消化管癌から研究を開始しているため、やや遅れていると判断した。ただし、消化管癌では順調にscRNA-seqのデータ獲得、さらには詳細解析が進んでおり、準備実験として進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在行っている、消化管癌に対するscRNA-seqを膵臓癌に対しても同様に行う。上皮間葉転換(EMT)関連の遺伝子発現が高い細胞集団/MHC class2関連遺伝子の発現が高い細胞集団にfocusを置き、膵臓癌組織においても消化器癌と同様の特徴を示すことを確認する。また、HALOを用いた空間的位置情報の解析も継続するが、同時に計画書通り”Visium Spatial Gene Expression”を用いた空間的トランスクリプトミクス解析も並行して行っていく予定である。 また、当研究室では、膵癌自然発生マウスやPDX,オルガノイド作成技術を確立しており、そちらを用いたvalidationを行う。 膵癌患者の血液から採取した血球成分を使用したsingle cell解析については、Johns Hopkins大学のProfessor Yuの移籍に伴い、現在のところ見通しが立たない状態であるが、こちらについてはpublic dataの使用や本研究室で独自にデータバンク作成を目指すことを考えている。
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