| Project/Area Number |
23K12355
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Review Section |
Basic Section 05010:Legal theory and history-related
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| Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大泉 陽輔 岡山大学, 社会文化科学学域, 准教授 (90882043)
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| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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| Keywords | 日本法制史 / 児童虐待 / 子ども / 親権 |
| Outline of Research at the Start |
本研究は戦前期児童虐待防止法制の意義と限界を考察することを通じて、当時における子どもをめぐる法空間の特質を明らかにするものである。本研究の特色は領域横断的・学際的法制史研究を目指すところにある。すなわち、法学者のみならず社会事業家・民衆・政府などの動向をも、また児童虐待防止法制自体のみならず貧困児童保護法制をも射程に含める。これによりこれまで必ずしも明らかにされてこなかった戦前期児童虐待防止法制の全体像が析出されることが期待される。また、法学者・社会事業家等の諸アクターの動向を考察するにあたっては、子ども社会学の最近の成果に学びつつ、それぞれの子ども観を検出するという方法を取り入れる。
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| Outline of Annual Research Achievements |
2年目である2024年度は、救護法(1929年4月2日法律第39号)や母子保護法(1937年3月31日法律第19号)といった貧困児童保護制度に関する史料にも目配りしつつ、前年度に引き続いて昭和8年児童虐待防止法(1933年4月1日法律第40号)(以下、「昭和8年法」と略称)の実施状況を示す史料の収集・調査をおこなった。各種の新聞記事・雑誌記事や書籍のほか、未公刊史料である3県の地方公文書を収集・調査した。 また、これまでに収集・調査した史料を取りまとめて昭和8年法による被虐待児保護の実像を描き出す作業にも着手した。その際、諸アクターの主張や動向を属性ごとに分類して分析することで昭和8年法の実施状況を複眼的・総体的に明らかにすることに努めている。そのための予備作業として、昭和8年法施行期における児童虐待に関する論説の著者等の人物情報の調査にも注力した。 上記のように昭和8年法の実施状況の全貌を通時的に分析するという先行研究ではおこなわれなかった分析方法を用いることで、アクターの属性によって児童虐待問題の論じ方や重きの置き方に違いが見られること、年月の経過とともに昭和8年法をめぐる諸アクターの論調に変化が見られること、戦時期に入って昭和8年法による被虐待児保護が低調になったとの通説的理解は修正が必要であること、などの暫定的な見通しを得た。 併せて、昭和8年法制定前の児童虐待に関する論説や親権に関する裁判例の収集・調査も進めた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昭和8年法の実施状況の論文化に着手はしたが、複眼的・総体的な検討を志向するなかで調査すべき史資料が次々に見つかったため。同じ理由から、成果となる論文はある程度まとまった分量のものにならざるを得ず、早期の完成が困難となっている。
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| Strategy for Future Research Activity |
3年目である2025年度は、できるだけ早く具体的な成果を発表するため、昭和8年法実施状況に関する検討およびその総括を、昭和8年法制定前に関する調査検討や親権をめぐる裁判例の分析に優先させる。特に2024年度に得られた暫定的な見通しをさらに考証するとともに、それを社会事業一般の展開や政治的背景のもとに定位することを目指す。
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