Project/Area Number |
23K13377
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 21060:Electron device and electronic equipment-related
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyota College |
Principal Investigator |
野中 俊宏 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 講師 (40815809)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2024: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
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Keywords | アップコンバージョン / 蛍光体 / 温度計測 / LaF3 / LaOF |
Outline of Research at the Start |
希土類イオンをLaF3-LaOF複合体へドーピングしたアップコンバージョン(UC)蛍光体は、化学的安定性に優れた温度センサーとして機能する。しかしながら、LaF3-LaOF複合体のUC蛍光体は、先行研究と比較して温度感度が低いという課題が残る。そこで本研究では、LaF3-LaOF複合体のUC蛍光体で温度感度を改善し、良好な温度感度を示すメカニズムを解明する。本研究により、化学的安定性に優れた生体内部の非接触温度計測が可能となる。
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Outline of Annual Research Achievements |
アップコンバージョン(UC)とは、近赤外線を可視光に変換する技術であり、近年注目を集めている。UC蛍光体の応用例として、バイオイメージング、バイオセンサー、太陽電池の高効率化、温度計測などが報告されている。本研究課題では、非接触計測、大規模イメージング、迅速な応答、局所温度の計測などの利点に着目し、UC蛍光体を用いた温度計測を行った。また、我々は、温度計測の方法として蛍光強度比(FIR)法を採用した。希土類イオンの熱結合準位からのFIRはスペクトル損失や励起強度の変動に依存しないため、FIR法は温度計測の有望な手法として評価されている。 UC蛍光体のホスト材料として、フッ化物の一種であるLaF3を採用してUC蛍光体を合成した。LaF3は、イオン半径と原子価が希土類と類似しているため、希土類イオンをドーピングしても、熱力学的および運動学的な障害がなく、結晶格子や化学量論に歪みが誘発されない。本研究課題では、Yb3+およびTm3+をドーピングしてLaF3-LaOF:Yb3+/Tm3+を合成し、LaF3-LaOF:Yb3+/Tm3+が良好な温度感度を示すメカニズムを解明することを目的とした。 X線回折装置で結晶構造を解析したところ、LaF3およびLaOFが含まれていることがわかった。PL特性を解析したところ、主に波長480 nm付近(1G4→3H6), および800 nm付近(3H4→3H6)にピークが観測された。PL強度の出力依存性を解析したところ、熱消光の影響が示唆された。最後に温度特性を解析したところ、絶対感度Saおよび相対感度Srは、それぞれ1.08 %K-1および0.41 %K-1であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Tm2O3の粉末を利用して試料を合成し、モル比をパラメタとした分析を行った。結晶構造、および発光特性の解析は実施済みである。また、温度感度の解析も行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はアニール温度およびアニール時間の2つをパラメタとした実験を予定している。
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