植物の二酸化炭素応答「尺度」決定メカニズムの実体解明
Project/Area Number |
23K14213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 44030:Plant molecular biology and physiology-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
門田 慧奈 九州大学, 理学研究院, 助教 (30782255)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 二酸化炭素 / 気孔 / シロイヌナズナ / 環境応答 |
Outline of Research at the Start |
植物は気孔の開閉を通して光合成基質である二酸化炭素(CO2)の取り込み量を最適化している。気孔の「開/閉」に関与する遺伝子は多数同定され、そのメカニズムが解明されつつあるが、気孔の開度レベルを体内外の環境に応じて精密に調節するメカニズムについては解明に至っていない。本研究では気孔開度レベルが大きく変動するCO2濃度域に着目し、モデル植物シロイヌナズナを用いた順遺伝学的アプローチを通して気孔開閉のトリガーが引かれるCO2濃度の基準を植物が決定するメカニズムを明らかにすることをめざす。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまでにシロイヌナズナの野生系統および変異系統集団の中から、サーマルイメージングによる一次スクリーニングと、光合成蒸散測定による二次スクリーニングによって、気孔の二酸化炭素(CO2)応答域が標準野生系統よりも高CO2側あるいは低CO2側にシフトしている系統を選抜した。これらの選抜系統の原因遺伝子の同定および遺伝子機能解析、さらに分子レベルから植物構造レベルで選抜系統に起きている変化を精査することで、気孔閉鎖を駆動するCO2応答基準の決定メカニズムの実体を明らかにすることをめざしている。令和5年度では選抜したシロイヌナズナ系統のうち、原因遺伝子の同定に成功したものについて、先行して生理学的特徴を精査しながら原因遺伝子との関連を調べた。また原因遺伝子のアノテーション情報を参考にして、原因遺伝子と関連する遺伝子のタグライン集団を種子ストックセンターから取り寄せ、CO2に対する気孔開閉応答性を解析した。その結果、CO2応答基準がシフトしている系統をさらに2系統見出した。現在、これらの系統の共通項を精査することで、これらの遺伝子がどのようなメカニズムでCO2応答基準の決定に関与しているかについて調べている。また、選抜系統の中で、まだ原因遺伝子を同定していない系統についても、原因遺伝子の同定を進めている。今後は、原因遺伝子や、その関連遺伝子の発現量や局在を人為的に操作した場合にCO2応答基準がどうなるのかについて、さらに解析を進める。またCO2応答基準がシフトしている系統群において、葉内で起こっている構造的・生理学的・分子遺伝学的変化を調べる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度では、選抜系統から同定された原因遺伝子とCO2応答基準の関連を明らかにすべく、選抜系統で起こっている可能性のある生理学的変化(炭素・窒素含量、植物ホルモン含量、光合成能力、光感受性等)と原因遺伝子の関連について精査した。また原因遺伝子のアノテーション情報を元に、原因遺伝子と関連する遺伝子のタグラインを取り寄せて解析した結果、CO2応答基準がシフトした系統をさらに2系統見出すことができた。引き続き選抜系統の生理学的解析とタグラインのCO2応答性解析を進めているが、問題なくデータが得られている。よって研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、原因遺伝子やその関連遺伝子の発現量や局在を人為的に操作した場合にCO2応答基準がどのように変化するかについて、形質転換系統を用いて解析を進める。多くの系統は作出済みであるが、解析を進めた結果、さらに必要とする形質転換系統が生じたため、並行してそれらの系統の作出を進める。またCO2応答基準がシフトする系統群において、葉内構造や代謝産物、既知のCO2応答遺伝子の発現レベルに違いがないかを調べる予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)
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[Presentation] シロイヌナズナの貧窒素環境適応機構に関わるQTLsの探索2024
Author(s)
門田 慧奈, 馬渕 敦士, 祢冝 淳太郎, 井内 聖, 小林 正智, 野田口 理孝, 筒井 大貴, 阿部 光知, 櫻庭 康仁, 柳澤 修一, 射場 厚
Organizer
第65回日本植物生理学会年会
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