高速3次元その場OCT観察が拓くスラリー構造変化過程の理解と制御
Project/Area Number |
23K17813
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 26:Materials engineering and related fields
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
多々見 純一 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (30303085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 拓実 地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所, 機械・材料技術部, 研究員(任期無) (30715991)
飯島 志行 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 准教授 (70513745)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
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Keywords | OCT / スラリー / その場観察 / 内部構造変化 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、医療機器として発達してきた光コヒーレンストモグラフィー(OCT)によるセラミックススラリーの高速3次元その場観察に基づいて、粒子界面や粒子間相互作用力といったナノスケールの構造と挙動が微粒子の作る不均質構造の3次元的な時間発展に及ぼす影響を明らかにすること、および、不均質構造とスラリーの流動性や乾燥による割れ・変形といったマクロな特性の相関を解明することである。このために、各種セラミックススラリーを調製し、OCT観察を行うと共に、デジタル画像処理等を行ってスラリー中の不均質構造の情報を獲得する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、医療機器として発達してきた光コヒーレンストモグラフィー(OCT)によるセラミックススラリーの高速3次元その場観察に基づいて、粒子界面や粒子間相互作用力等のナノスケールの構造と挙動が微粒子の作る不均質構造の3次元的な時間発展に及ぼす影響、および、スラリーの流動性や乾燥による割れ・変形といったマクロな特性と不均質構造変化の相関を解明することを目的としたものである。2023年度は、まず、ケン化度の異なるPVAを含むスラリーの乾燥中の内部構造変化を、赤外線ヒーター付き電子天秤からなるOCT-熱重量測定(TG)複合システムを用いて可視化した。加熱は周囲温度50℃で重量変化がなくなるまで続けた。初期の乾燥段階では、スラリーの内部構造は揺動していたが、乾燥が進むにつれて、表面から凝集した部分が発生した。乾燥に伴う分散媒量の減少は、粒子表面間の距離を縮め、粒子の凝集を引き起こし、ブラウン運動を抑制すると考えられる。水分量の減少による凝集部の発生は、添加したPVAのケン化度には影響されなかった。OCT観察から、凝集が表面からだけでなく端部からも進行していることが可視化され、このときのスラリー表面の変形の程度もPVAのケン化度に依存していた。また、アルミナスラリーの温度上昇に伴う内部構造のその場観察とレオロジー特性評価を同時に行った。OCT画像から、温度上昇によって粒子の動きが不活性化すること、すなわちスラリーが凝集することが示された。この内部構造の変化に伴い、貯蔵弾性率も上昇した。この転移温度は、粒子の分散性を支配する分散媒の添加量が増加するにつれて上昇したが、その傾向は一貫していた。温度上昇に伴う分散媒の粒子への吸着状態の変化が、スラリーの凝集を引き起こしたと考えられる。また、スラリーの凍結挙動と鋳込成形挙動についても、研究を展開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた乾燥過程とせん断場でのOCTによる内部構造観察は順調に進捗している。特に、2024年度に予定している温度変化に伴うスラリーの内部構造変化に関しても研究を進め、OCT像の時間変化に関する画像解析についても手法を概ね確立することができた。また、変化が早く内部構造変化を捉えることが難しかったスラリーの凍結挙動にも知見を拡張することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、引き続きスラリーの乾燥過程と、温度変化させながらのせん断場の印加に伴う内部構造変化について研究を進捗させると共に、スラリーの凍結挙動や鋳込成形の着肉過程などにおける不均質構造変化の研究も深化させていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(20 results)