Project/Area Number |
23K18231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 50:Oncology and related fields
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
園下 将大 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (80511857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山村 凌大 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教 (40880000)
稲田 全規 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80401454)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | がん治療薬 / 微小重力 / 膵がん |
Outline of Research at the Start |
これまでに様々な環境因子ががんの病態に影響を与えることが明らかになっているが、重力の影響は依然不明である。本研究で申請者はショウジョウバエ・臨床検体・マウスなど複数の解析系を相補的に使用し、重力変動が腫瘍形質に与える影響とその機序を個体レベルで網羅的に解明する。本研究を通じ、宇宙環境での疾患発生機序の解明や治療法の確立など広範な波及効果を持つ新規分野を創出する。
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Outline of Annual Research Achievements |
がんは深刻な福祉課題となっており、より詳細な発生機序の解明や治療薬の開発が待たれている。これまでに様々な環境因子ががんの病態に影響を与えることが明らかになっているが、重力の影響は依然不明である。本研究で申請者はショウジョウバエ・臨床検体・マウスなど複数の解析系を相補的に使用し、重力変動が腫瘍形質に与える影響とその機序を個体レベルで網羅的に解明する。本研究を通じ、宇宙環境での疾患発生機序の解明や治療法の確立など広範な波及効果を持つ新規分野を創出することを目指す。 今年度は、重力が個体の腫瘍形質を変化させる機序の解明に取り組んだ。膵がんの遺伝子型を模倣した独自のモデルショウジョウバエである4-hitハエを擬似微小重力下およびがん治療薬投与下で飼育し、通常重力飼育下の4-hitハエとの間でRNA-seqによる遺伝子発現比較を実施した。その結果代表者らは、前者で発現が有意に変動している遺伝子を複数見出した。そしてこれらの遺伝子をネットワーク解析し、細胞の増殖等に関与するシグナル伝達経路を複数同定した。また、擬似微小重力下で薬物の毒性に顕著な差がないことを確認した。さらに代表者らは、令和6年度に国際宇宙ステーション「きぼう」実験棟にこのハエを打ち上げて地上実験の再現性を確認する実験を実施すべく、ハエ飼育容器の設計および改良を推進した。この際、組換えハエが漏出することなく飼育でき、かつ薬物入りの餌を安定的に摂取させることができる飼育容器の作出や、これに入れて飼育するハエの個体数の最適化を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
がん治療薬の効果が変動する機序の解明に向けた解析が進展するとともに、宇宙空間における実験の準備も進んだため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、上記の実験で同定した遺伝子やシグナル伝達経路が薬効に与える影響とその機序の解析を進める。これを実現すべく、ハエ・培養細胞・マウスを相補的に使用した解析を実施する。加えて、宇宙空間での解析を実現するための飼育容器のさらなる改良や実験プロトコールの策定に取り組む。
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