Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
都市公園における野宿者(ホームレス)の問題は、昭和恐慌期(1920-30年代)に野宿者が社会的な問題となって以来、今日にいたるまで公園管理にかんする主要なトピックとして存在している。公園は、野宿者を受け入れ、支援・調査の拠点となる一方で、強制的かつ巧妙な排除が行われる場としても存在してきた。すなわち公園管理の野宿者に対する態度には、両義的性格が存在するといえる。本研究では公園管理上の重大トピックである野宿者問題について、当時の社会政策的実践に影響を与えた社会調査データを駆使しつつ、公園のこの両義的性格について探究し、公園の管理運営上の問題解決に向けて日本の公園の歴史的特殊性を明らかにする。