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雪氷生態系におけるヒルガタワムシの種組成・生活史の解明

Research Project

Project/Area Number 23K19380
Research Category

Grant-in-Aid for Research Activity Start-up

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section 0703:Biology at organismal to population levels and anthropology, and related fields
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

和田 智竹  東京大学, 大気海洋研究所, 特任研究員 (20981913)

Project Period (FY) 2023-08-31 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Keywordsヒルガタワムシ / 種組成 / 生活史 / 雪氷 / 積雪地 / 種多様性
Outline of Research at the Start

雪氷環境において、藻類による融雪促進が問題となっているが、雪氷藻類に対する捕食者の影響は知見が乏しい。そこで、本研究では、広範囲の雪氷環境に分布し優占する藻類の捕食者ヒルガタワムシに着目し、雪氷環境中のヒルガタワムシの種組成・生活史の解明、および胃内容分析を行うことで、雪氷藻類中で果たすヒルガタワムシの生態学的機能を明らかにし、雪氷藻類に対するヒルガタワムシの影響を評価することを目的とする。

Outline of Annual Research Achievements

雪氷環境に出現するヒルガタワムシ類の種組成・生活史を解明するために、山形県月山・長野県白馬岳・富山県室堂で調査を行った。各調査地では、多様な環境からの採取を意識し、雪氷藻類の発生がみられた地点、生物の発生がみられなかった地点、落葉などの有機物がみられた地点でサンプルの採取を行った。いずれの調査地にもヒルガタワムシが生息することがわかった。また、雪氷藻類や落葉などの有機物が堆積している地点ではヒルガタワムシ類の個体数が多い傾向にあった。一方で、生物活動が見られなかった無色の雪上地点では、ほとんどヒルガタワムシはみられなかった。このことから、藻類や有機物を餌としてヒルガタワムシは雪上で活動していると考えられた。サンプルからヒルガタワムシを抽出し、培養を行った。培養方法は、申請者が南極産ヒルガタワムシで確立した方法で行い、遺伝子解析に使用可能な個体数まで増やした。各株から5個体を用いて、顕微鏡下で形態学的特徴が判別できる写真を撮影した。撮影が完了した個体は遺伝子解析に供試した。COI領域を対象に遺伝子解析を行った。現在、形態学的特徴と遺伝子解析の結果から、種同定を行っている。まだ分析途中であるが、各生息地間で種組成が異なっている点と、おそらく国内からは未報告の種の存在が示唆されている。生活史に関しては、南極固有の好冷性の種では卵胎生の種がいるが、今回雪氷環境で採取した種は、いずれも卵生であることがわかった。さらに、いずれの種も生存可能な温度幅が極めて狭く(3~9℃)、雪氷環境に強く依存している種であることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

予定通り、各調査地でサンプル採取を達成でき、ヒルガタワムシの抽出にも成功した。引き続き、今回抽出できたヒルガタワムシの種同定・生活史の究明を行っていきたい。雪氷環境におけるヒルガタワムシ類の詳細な分類学的研究は少ないため、研究を進めて新たに得られた知見は順次論文にして発表していきたい。

Strategy for Future Research Activity

遺伝子解析と形態学的特徴の情報がそろった個体に関しては、種同定を進めていく。また、季節変動を探るために、今年度も昨年調査を行った場所で引き続き調査を行うとともに、雪氷ヒルガタワムシ類の多様性解明のため、他の雪氷環境でも調査を展開していく。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-09-11   Modified: 2024-12-25  

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