Project/Area Number |
23K19836
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0908:Society medicine, nursing, and related fields
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
山口 智佳 札幌医科大学, 医学部, 助教 (90772319)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 食物誤嚥窒息 / 死後画像診断 / 死後CT / 内視鏡検査 / 法医学 / 鼻咽頭ファイバースコープ / 死後CT画像検査 / 鼻咽頭ファイバースコープ検査 |
Outline of Research at the Start |
近年、死後CT画像検査が広く行われているにも関わらず、食物誤嚥窒息の診断に関する死後CT画像所見について検討した文献報告は無い。また、鼻咽頭ファイバースコープの死因診断への活用についても検討が不足しており、和文論文をわずかに見るのみである。本研究では、当講座で検案を行った食物誤嚥窒息事例ついて、死後CT画像検査と鼻咽頭ファイバースコープ検査を行い、画像検査の有用性について検討する。 当講座で行った検案事例について、死後CT画像検査と鼻咽頭ファイバースコープ検査を行い、個人因子とともに検査所見のデータを集積する。また、過去に集積されたデータを含めて、食物誤嚥窒息事例について後方視的に検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
食物誤嚥窒息事例については、救急や耳鼻咽喉科領域の臨床では症状や身体所見から気道内異物の存在を疑い、口腔内を観察し、喉頭鏡や内視鏡を用いて気道内異物を確認して治療を行う。このため、CT画像の利用は限定的である。 法医実務の場では近年、死後CT画像検査を中心とした死後画像診断が広く活用されており、様々な法医学的診断について有用な所見の研究や模索が行われている。その一方で、内視鏡画像検査は活用されていないのが現状である。 本研究では、当講座で検案を行った食物誤嚥窒息事例ついて、死後CT画像検査と鼻咽頭ファイバースコープ検査を行い、死因究明に有用であったか、有用であれば用いた所見についてなど、画像検査の有用性について検討する。また、過去に同検査によって得られた所見についても後方視的に確認して有用性を検討することを目的とした。食物誤嚥窒息について、死後CT画像検査と死後鼻咽頭ファイバースコープ検査により得られる有用な所見を明らかにすることで、非侵襲的に口腔から咽頭喉頭、気管枝分岐部までの気管内の所見を得て診断に活かすことが可能である。死後画像検査の活用により死因究明の一助とし、医学的・社会的に貢献することが出来ると考えられる。 検案時、マルチスライスCTを用いて死体の全身CTスキャンを施行、気道内所見を中心にデータを集積する。また、死体の鼻咽喉ファイバースコープ検査を行い、鼻咽喉ファイバースコープに装着可能なデジタルカメラを使用して写真を撮影しデータとして記録、集積する。 画像検査所見データ鼻咽頭ファイバースコープ検査検査所見に加え、個人因子として年齢、性別、死因、検案所見、死後経過時間を抽出しデータを集積し、得られたデータから食物誤嚥窒息事例を抽出し、後方視的に所見の有用性について統計学的に検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2010年から2023年の間に当施設において死後鼻咽頭ファイバースコープ検査と死後CT検査を受けた検案事例と解剖事例を対象とし、死後CT画像検査と鼻咽頭ファイバースコープ検査を行い、個人因子(年齢、性別、 死因、検案所見、死後経過時間)とともに検査所見のデータを文字データ、数値データ、写真データとして蓄積を行った。 当講座では1年間に解剖を約250例、検案を約600例行っており、その中から食物誤嚥窒息あるいは食物誤嚥が死の経過に関与したと考えられる事例は約20例であった。それらについて、食物誤嚥が死の経過に関与していない事例と比較し、特徴的あるいは特異的と考えられる所見についての検討を行った。 現在はデータ集積の継続に加え、統計学的研究の方針を検討し、論文として発表する準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は当該事例の死後CT画像検査と鼻咽頭ファイバースコープ検査の結果、個人因子データを蓄積し、食物誤嚥が死の経過に関与していない事例と比較し、特徴的あるいは特異的と考えられる所見についての検討を行った。 現在はデータ集積の継続に加え、統計学的研究の方針を検討し、論文として発表する準備を進めている。
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