Project/Area Number |
23K20540
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Project/Area Number (Other) |
21H00623 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03070:Museology-related
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Research Institution | Gangoji Institute for Research of Cultural Property |
Principal Investigator |
川本 耕三 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (10241267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 有佳 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (10804388)
若杉 勇輝 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (30954309)
大国 万希子 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, その他 (40250352)
木沢 直子 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (50270773)
桃井 宏和 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (50510153)
山田 哲也 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (80261212)
尾崎 誠 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, その他 (50224209)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,940,000 (Direct Cost: ¥13,800,000、Indirect Cost: ¥4,140,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥12,480,000 (Direct Cost: ¥9,600,000、Indirect Cost: ¥2,880,000)
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Keywords | 保存処理 / 出土木製品 / エックス線 / 実態調査 / 劣化 / 収蔵 |
Outline of Research at the Start |
水浸出土木材が数多く出土する日本では、含まれる水分を段階的に薬剤に置き換え安定な状態にするさまざまな保存処理法が実施されてきた。ところが保存処理した出土木材をX線CT等で調べると、外見上わからない亀裂や空洞が見つかる例があった。 亀裂や空洞により強度が低下すると破断する恐れがあるため、博物館等に収蔵されている出土木製品について調査を行い実態を明らかにしたうえで、出土流木等で亀裂や空洞を再現する実験を行い、強化のための薬剤の選定と充填方法の開発を行い、貴重な埋蔵文化財を次世代へ数多 く遺したい。
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Outline of Annual Research Achievements |
1.各地の収蔵施設に保管されている保存処理済出土木製品のデジタルエックス線ラジオグラフィによる実態調査・・・元興寺文化財研究所がかつて保存処理し、内部亀裂・空洞のある保存処理済み出土木製品を中心に現地調査した。1989年から2000年に元興寺文化財研究所がポリエチレングリコール・脂肪酸エステル・糖アルコールで処理した出土木製品を収蔵施設で現地調査し、特に厚みのあるものについて持ち帰ってデジタルエックス線ラジオグラフィによる調査を行った。芯持ち材のいわゆるみかん割れなど内部に空隙の生じた遺物が複数見つかったため、X線を照射しその透過像をフラットパネルで記録してデジタル処理したところ、内部に孤立した空洞を見つけることはできなかったが、遺物内部の大小の亀裂や欠損部分の様子を明瞭に観察できることが確認された。これらの表面まで繋がった空隙はやや白っぽく見えることからエポキシ樹脂が充填され経年劣化への対策が既に為されていたと考えられたため、X線CTによる調査や更なる修復の必要はないと考えられた。これら画像データ等を管理するためデスクトップパソコンを新規導入した。 2.保存処理実験による亀裂や空洞の再現・・・引き続き、さまざまな含浸処理法で出土木材試料を処理して亀裂や空洞の再現するため、含浸処理を行っている。含浸処理後の試料を乾燥状態にした場合の状態を観察するためのオートドライデシケータを新規導入した。また、試料の水分測定のための赤外水分計を新規導入した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の流行のために生じた、出土遺物収蔵施設の調査の遅れを取り戻せていない。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画どおり、保存処理済み出土木製品の調査の遅れを取り戻すべく多くの収蔵施設を訪れ、並行して保存処理による亀裂や空洞の再現実験を着実に進めていく。
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