Project/Area Number |
23K22590
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Project/Area Number (Other) |
22H01319 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 17040:Solid earth sciences-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
沖野 郷子 東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (30313191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小原 泰彦 名古屋大学, 環境学研究科, 客員教授 (10470121)
町田 嗣樹 千葉工業大学, 次世代海洋資源研究センター, 上席研究員 (40444062)
中村 謙太郎 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (40512083)
森下 知晃 金沢大学, 地球社会基盤学系, 教授 (80334746)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | 海洋リソスフィア / 海洋地殻 / 中央海嶺プロセス / マントル不均質 / 背弧拡大 / 中央海嶺 / 背弧海盆 |
Outline of Research at the Start |
中央海嶺や背弧拡大系は,新しく海底が生まれるプレート境界である.これらの場所で精算される海洋地殻の構造や組成が多様であること,すなわち空間的に多様であることはよく知られているが,時間変動については近年研究がはじまったところである.特に,どのようなタイムスケールでどの程度変動するのか(時間変動の実態),また変動はなぜ起こるのか(時間変動の原因)は未解明であり,プレートテクトニクスと地球の発達史を考える上で重要である.本研究では,主にインド洋の海嶺で,長大なトランスフォーム断層に沿った系統的な物理探査と岩石試料の分析を行い,数百万年スケールの時間変動の実態と要因を明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,1)MOWALL-backarcとして背弧海盆最初期の海洋リソスフィアの観測研究,2)次年度以降に予定されているMOWALL-CIRのための既存試料の分析,3) 岩石試料分析手法の確立,を実施した. 1) MOWALL-backarc: 四国海盆西部の海洋コアコンプレックス群について、「しんかい6500」の潜航による地質観察と岩石採取および地球物理マッピング航海を実施した。四国海盆西部の3個の海洋コアコンプレックスからマントルかんらん岩を採取することができ、四国海盆西部がメルトに欠乏したテクトニクスにより形成されたという証拠を得たと共に、四国海盆拡大史の精密化に資する地球物理データの取得を行った。 2) MOWALL-CIR: これまで採取され,データが報告された中央海嶺由来の深海性かんらん岩を精査し,特に単斜輝石の微量元素組成に着目して統計学的手法を用いて解析を行った.天然試料の科学的特徴と始原的海嶺下マントルからの中央海嶺下溶融過程で想定されるモデルを構築し比較した.既存の地球物理データの解析を進め,地殻の厚さの時間変動を明らかにし,学会発表を行った. 3) 岩石試料分析手法の確立:Sr, Nd, およびPbの濃度が玄武岩の1/100程度と極めて少ない溶け残りマントルかんらん岩について、同位体の分析を行うために、質量分析装置に搭載されている微量測定用の高感度アンプを用いた分析ルーチンの立ち上げを行った。分析前処理は、昨年度に確立した3元素の一連段階抽出法をそのまま適用可能であることを確認した。また、高感度アンプを用いて、かんらん岩の地質標準試料であるJP-1の分析を行い、Sr, Nd, およびPbいずれにおいても、同位体比を適切な確度で求め、公表値を再現することができた。以上によって、航海を実施し試料を採取することができれば、直ちに分析を開始することができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
背弧海盆研究については,予定委通り航海が実施できた,インド洋航海については,提案は採択され次年度以降に実施となったため,既存試料・データの解析に取り組んだ.
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Strategy for Future Research Activity |
主たる観測ターゲットであるインド洋調査航海に向けて,沿岸国であるモーリシャスとの交渉・許可申請などを始める必要がある.また,実りある航海にするために,来年度には大規模な研究集会を開催し,観測計画の立案を行う予定である.
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