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イネの冠水耐性を向上させるシンク葉とソース葉での異なる転写調節の機構解明

Research Project

Project/Area Number 23K23583
Project/Area Number (Other) 22H02317 (2022-2023)
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Allocation TypeMulti-year Fund (2024)
Single-year Grants (2022-2023)
Section一般
Review Section Basic Section 39010:Science in plant genetics and breeding-related
Research InstitutionFukui Prefectural University

Principal Investigator

深尾 武司  福井県立大学, 生物資源学部, 教授 (30871024)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2027-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
Keywordsイネ / 冠水ストレス / シンク・ソース関係 / 転写因子
Outline of Research at the Start

米の生産が経済の基盤をなす熱帯地域において、イネの植物体全体が水没する「冠水ストレス」は、米生産を減少させる主要要因である。我々の研究グループは、イネの冠水耐性を向上させるSUB1A遺伝子を発見し、それを用いて耐性品種の育成・普及を実施してきた。しかし、近年の気候変動により洪水は長期化しており、さらなる耐性の強化が望まれている。
本研究では、SUB1A遺伝子が制御している標的遺伝子を同定し、その機能を解析することにより、冠水耐性に関わる新規の遺伝子の発見を目指す。新遺伝子の品種改良への利用により、イネの冠水耐性のさらなる強化が期待できる。

Outline of Annual Research Achievements

イネの冠水耐性遺伝子SUB1AはERF型転写因子であり、この遺伝子をもつイネ品種は14日以上の冠水にも耐えることができる。SUB1Aをもつイネは、冠水に晒されると、飢餓状態に陥らないように様々な適応反応を活性化させるが、その反応は展開葉と成熟葉で異なる。我々の予備実験の結果から、SUB1Aは展開葉と成熟葉で同程度発現しているが、その転写因子が制御している遺伝子は2種の葉で異なることが分かっている。本研究では、SUB1Aの直接的な標的遺伝子を展開葉と成熟葉で個別に同定し、それらの標的遺伝子に関する組換え体を解析することにより、2つの葉で異なる適応反応が活性化するメカニズムを解明する。

2022年度初めに、既存の形質転換体を用いてChIP-Seq解析を実施する予定であったが、それらの系統を発芽させようとしたところ、当初の想定に反し、発芽しなくなっていた。研究遂行上、発芽する形質転換体が不可欠なため、新たな形質転換体を作成することとなった。作成は順調に進み、タグ付きSUB1A過剰発現系統のT1種子(タグ2種;19系統+15系統)を得ることができた。これらの系統を用いて挿入遺伝子の発現解析を行ったところ、分離世代のため発現量が低かった。そこで、もう一世代自殖を行い、挿入遺伝子がホモ接合となるT2系統群(タグ2種;13系統+7系統)を得た。これらの系統で発現解析とウェスタンブロット解析を実施し、タグ付きSUB1Aに関して適度な発現量を示す系統を選抜した。

次年度は、選抜したタグ付きSUB1A過剰発現系統を用いて、展開葉と成熟葉でChIP-Seq解析を行い、それぞれの葉でSUB1A転写因子の標的となっている遺伝子を同定する。展開葉と成熟葉では、冠水適応に関して、異なる役割を果たしていると考えられている。本研究において、SUB1Aがどのようにして転写レベルで異なる適応反応を制御しているかを明らかにできれば、イネの冠水耐性のさらなる向上に寄与できる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

既存の形質転換体を用いてChIP-Seq解析を実施する予定であったが、それらの系統を発芽させようとしたところ、当初の想定に反し、発芽しなくなっていた。研究遂行上、発芽する形質転換体が不可欠なため、新たな形質転換体を作成することとなった。このため、計画の進捗がやや遅れているが、形質転換体の作成は順調に進み、タグ付きSUB1A過剰発現系統のT2世代(タグ2種;13系統+7系統)を得ることができた。これらは挿入遺伝子がホモ接合であり、挿入遺伝子の発現量(mRNAおよびタンパク質)も十分であることを確認した。

Strategy for Future Research Activity

次年度は、選抜したタグ付きSUB1A過剰発現系統を用いて、展開葉と成熟葉でChIP-Seq解析を行い、それぞれの葉でSUB1A転写因子の標的となっている遺伝子を同定する。正確なデータを得るため、ChIP-Seqライブラリーの作成に必要な1)SUB1AとDNAのクロスリンク、2)SUB1A-DNA複合体の超音波破砕、3)SUB1A-DNA複合体の免疫沈降の条件検討を入念に行う。SUB1Aの標的遺伝子がいくつか判明しているので、それらのプライマーを用いてChIP-qPCRを行い、免疫沈降が正しく行われているか確認する。最適な実験条件で作成されたライブラリーを用いて、ChIP-Seqを実施する。

Report

(1 results)
  • 2022 Annual Research Report
  • Research Products

    (2 results)

All 2023 2022

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results,  Invited: 2 results)

  • [Presentation] SUB1A coordinates distinct acclimation responses to submergence in sink and source leaves of rice.2023

    • Author(s)
      Fukao, T
    • Organizer
      ISRFG 2023, 20th International Symposium on Rice Functional Genomics
    • Related Report
      2022 Annual Research Report
    • Int'l Joint Research / Invited
  • [Presentation] SUB1A modulates distinct adaptations to submergence optimal for sink and source leaves in rice.2022

    • Author(s)
      Fukao, T
    • Organizer
      ISPA22 - International Society for Plant Anaerobiosis Conference
    • Related Report
      2022 Annual Research Report
    • Int'l Joint Research / Invited

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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