Project/Area Number |
23K23805
|
Project/Area Number (Other) |
22H02541 (2022-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 42040:Laboratory animal science-related
|
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
谷原 史倫 自治医科大学, 医学部, 准教授 (90754680)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 新 自治医科大学, 医学部, 教授 (10373367)
岩津 好隆 自治医科大学, 医学部, 准教授 (40424014)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
|
Keywords | ゲノム編集 / ブタ / CRISPR/Cas9 / Klotho / CPP / 腎不全 |
Outline of Research at the Start |
Klotho遺伝子は主に腎臓で発現してリンの排泄機構を担い、欠損マウスではリンが貯留し腎臓病患者と酷似した症状で早期に死亡する。Klotho欠損マウスは優れた腎臓病モデルだが、サイズの問題からヒト用の治療デバイスが適用できない。本研究では世界に先駆けてKlotho欠損ブタを作出し、さらに独自開発したリン吸着カラムにより治療を試みる。腎臓病治療、特に新規リン除去治療のヒトへの高精度な橋渡し研究をブタで行い、人類の健康寿命を延伸させる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではKlotho遺伝子ノックアウトブタを作出し、表現型解析とCPP吸着カラムでの治療を行うことを目的とする。Klotho遺伝子をノックアウトすると胎生期に流産を起こすという報告があるため、2022年度ではCRISPR/Cas9によるゲノム編集でKlothoノックアウトブタの作出と並行し、腎臓特異的Klotho遺伝子コンディショナルノックアウトブタを作出するための条件検討を行った。 ①ブタ胚でKlotho遺伝子を高効率にノックアウトするためのgRNAの設計と効率評価 Klotho遺伝子を標的とするgRNAを5種類作製し、エレクトロポレーションにより体外受精卵にCas9タンパク質とともに導入した。7日間の体外発生培養後、胚の発生能とゲノム編集効率を評価した。エレクトロポレーションを行っていない対照区(Control)と比較し、胚発生能(分割率、胚盤胞形成率)に対する有意な影響は確認できなかった。作製した胚盤胞について、シークエンシングによる遺伝子解析を行い、遺伝子変異を指標にゲノム編集の効率を評価し、受精卵において効率よく両アレル欠損を起こす2種のgRNAを選定した。加えて、それら2種のgRNAを用いてKlotho遺伝子を改変した胚を作成し、受胚豚への移植を実施した(経過観察中)。 ②ブタ胚でのAAVベクターによるノックイン条件の検討 腎臓特異的Klotho遺伝子コンディショナルノックアウトを達成するためには、Klotho遺伝子の標的エクソン領域をloxP配列で挟んだノックインブタを作出する必要がある。しかし、ブタの受精卵ではAAVベクターを用いた外来遺伝子のノックインについてほとんど検討がなされていない。本年度はAAVベクターがブタ受精卵に感染すること、暴露濃度の調整により胚発生能に影響しないことを確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでにKlotho遺伝子を効率的に改変するgRNAを2種類決定し、当初の予定通り受胚豚へのKlotho遺伝子胚の移植までを実施できた。また、AAVベクターがブタ受精卵に感染すること、暴露濃度の調整により胚発生能に影響しないことを確認し、ノックインブタ作出のための予備検討まで完了している。研究はおおむね順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、本年度に選定した2種のgRNAを用いてKlotho遺伝子を改変した胚の受胚豚への移植を引き続き実施していく。Klotho遺伝子をノックアウトすると胎生期に流産を起こすという報告があるため、妊娠確認後、流産が起きないかを注視しつつKlotho遺伝子ノックアウトブタの作出を試みる。産子を得られた場合、産子で表現型の評価を行う。流産の表現型がみられる場合には娩出された胎子の遺伝子型解析およびKlotho遺伝子の改変による表現型を評価するとともに、速やかにコンディショナルノックアウトブタの作出に移行する。
|