Elucidation of the role of IL-1beta in RNF213-related vascular disorders and development of preclinical models
Project/Area Number |
23K24444
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Project/Area Number (Other) |
22H03185 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56010:Neurosurgery-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮本 享 京都大学, 医学研究科, 教授 (70239440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 淳 京都大学, iPS細胞研究所, 教授 (10270779)
片岡 大治 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 部長 (40359815)
小泉 昭夫 京都大学, 医学研究科, 名誉教授 (50124574)
峰晴 陽平 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (50716602)
吉田 和道 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90598921)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
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Keywords | moyamoya disease / RNF213 / IL-1beta / IL-1β / inflammation / moyamoya / iPS / mouse model / もやもや病 / iPS細胞 / 腸内細菌 / 炎症 / chronic inflammation |
Outline of Research at the Start |
もやもや病は難病に指定される進行性の閉塞性脳血管障害であり、進行を止める治療薬はない。我々は患者の8割に共通するRNF213の創始者変異p.R4810Kを同定したが、同変異の浸透率は1%と低く、第2の因子特定が求められてきた。我々は第2の因子としてIL-1βを特定し、RNF213の影響を受けるその下流分子を明らかにしてきた。本研究では、IL-1βとp.R4810K変異がもやもや病の特徴である内膜増殖や線維化を来す分子メカニズムを解明し、その知見を元にマウスモデルを確立することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒト検体を用いて、次の実験を行った。健常者、もやもや病患者(p.R4810Kヘテロ)、p.R4810Kキャリア(同ヘテロ)の3群において、IL-1βの血漿中濃度をELISAで計測した。その結果、健常者ともやもや病患者の間で血漿中IL-1βの濃度に差はなかったが、キャリアは発症者よりも優位にIL-1βの濃度が低く、もやもや病と相関のある腸内細菌叢のRuminococcus gnavusと有意な正の相関を認めた。家系において、p.R4810K変異を持つ患者と保因者(非発症者)を比較すると、IL-1βの上昇が確認された。さらに、GATA2発現の上昇が認められ、GATA2発現はもやもや病患者の臨床症状(若年発症、両側進展、有症候性)と関連していることが示された。これによりRNF213遺伝子変異の浸透率を上昇させる要因が明らかになった。 患者由来iPS細胞とその遺伝子改変細胞株を用いて、次の実験を行った。p.R4810K変異を持つ患者由来のiPS細胞とそれを遺伝子修復した細胞について、内皮細胞に分化させて遺伝子発現を比較したところ、内皮間葉転換および細胞間結合や細胞外基質に関連する遺伝子の変動が認められた。IL-1βおよびTGF-β2で内皮細胞を刺激すると、野生型では内皮間葉転換が誘導されるのに対し、変異型では内皮マーカーの発現が維持され、間葉系マーカーの上昇が頭打ちになる現象が確認された。これは部分的内皮間葉転換を示す現象であり、単一の遺伝子変異が同現象を引き起こすことを示した初めての研究成果となる。 Rnf213とIL1raのダブルノックアウトマウスを樹立した。IL-1raノックアウトはIL-1βの上昇を誘発する。MRAで頭蓋内血管狭窄は確認できなかったが、腸炎などの症状が確認されており、Rnf213の欠損が炎症を増強することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RNF213遺伝子変異の浸透率に影響する因子の同定に成功した。iPS細胞を用いた実験では部分的内皮間葉転換を再現するモデルを樹立することができ、一細胞トランスクリプトーム解析により、EFEMP1の寄与を示すことに成功した。動物実験においては、RNF213遺伝子欠損がIL-1βと組み合わさることで炎症の悪化につながることを示した。もやもや病動物モデルの作成については苦戦しているが、全体としては想定以上の成果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
p.R4810K変異を持つ患者由来のiPS細胞とそれを遺伝子修復した細胞について、内皮細胞と平滑筋細胞に分化させ、オルガノイドを作成する。IL-1βで刺激した際の細胞の変化について、遺伝子発現や細胞形状を含めて分析を行う。 Il-1raとRnf213のダブルノックアウトマウスについて、数を増やしてMRI検査を行うことで脳血管狭窄の同定につなげるとともに、脳血管や大血管に変化が起こっていないかどうかを組織学的に検討する。消化管の炎症が示唆されることから(潰瘍性大腸炎にもやもや病が合併することが知られている)、消化管の組織学的検討も進める。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)