Project/Area Number |
23K24450
|
Project/Area Number (Other) |
22H03191 (2022-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56010:Neurosurgery-related
|
Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
飯原 弘二 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 病院長 (90270727)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪原 匡史 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 部長 (00372590)
尾形 宗士郎 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (00805012)
田宮 菜奈子 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20236748)
平松 治彦 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, その他, 部長 (40304125)
竹上 未紗 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 客員研究員 (50456860)
松丸 祐司 筑波大学, 医学医療系, 教授 (70323300)
西村 邦宏 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 部長 (70397834)
野口 暉夫 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 副院長 (70505099)
泉 知里 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 部門長 (70768100)
連 乃駿 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (70965053)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
|
Keywords | PHR / 脳卒中 / 心臓病 / 人工知能 / Patient Health Record / 人口知能 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、医療従事者と患者が急性期・回復期から慢性期まで、双方向性にhealth information technologyを活用した疾患管理システムを活用し、発生したリアルワールドデータから人工知能を用いて、循環器病の再発、重症化・QOL低下の効果的な予防を達成する、世界初の循環型医療モデル(Circular Healthcare System)を構築する。このモデルの導入により、長期的な循環器病患者のアウトカムの改善、医療費の削減効果が証明されれば、本邦から世界に革新的なデジタル医療モデルを発信することが可能となり、持続可能な健康長寿社会の実現に向けての効果は計り知れない。
|
Outline of Annual Research Achievements |
DPCデータを用いた脳梗塞症例の縦断的データベース(664,101患者[842,432入院])を構築し、DPCで収集する診療情報(患者背景、既往歴、入院中の治療、退院処方など)105項目を説明変数として、1・3・5年以内の脳梗塞再発予測モデルをLight GBMを用いて構築した。脳卒中の予後予測の古典的スコアとして、The Stroke Prognosis Instrument II(SPI-Ⅱ)やEssen Stroke risk score(ESRS)が報告されている。DPC縦断的データベースにおいて、SPI-IIは87.8%、ESRSは77.6%でスコアを算出し得ており、機械学習により構築した予測モデルと予測精度を比較した。Light GBMによる1・3・5年以内の再発予測モデルはAUCにてそれぞれ0.62、0.62、0.63であり、SPI-II(0.54、0.54、0.54)及びESRS(0.54、0.54、0.53)を上回った。DPCで取得可能な105項目のうち、SHAPを用いて予測モデルの構築上重要となった項目を絞り込み、年齢や性別、既往歴や退院時処方を含む16項目を用いても十分な予測精度が担保されていた(0.61,0.62,0.62)。 国立循環器病研究センター内のデータベース(4,906患者[9,826入院])には、放射線レポートや退院サマリーに含まれるテキストデータに自然言語処理(NLP)を介して、脳梗塞の重症度(NIHSS)、脳梗塞の病型(TOAST分類)や頭蓋内血管の狭窄/閉塞等の説明変数を追加した。1年以内の再発を予測する精度は、DPC単独(0.60±0.07)に比べ、NIHSS 11項目の追加(0.65±0.06)、NIHSS及びNLP 70項目の追加(0.67±0.07)により向上した。SHAP Valueを用いてNLP 70項目を評価し、脳梗塞の病型、頭蓋内血管の狭窄、深部白質病変、陳旧性脳梗塞、自覚症状に関わる20項目に絞っても十分な予測精度を有していた。(1/3/5年の再発:0.66/0.65/0.61)
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一次脳卒中センター414施設、日本循環器学会教育訓練施設431施設、回復期リハビリテーション病棟協議会参加820施設に対して施設調査を実施し、地域連携パスは、脳卒中では65.9%の施設で、心不全では14.4%の施設で使用されていた。循環型のパスの使用は、心不全で使用している施設の割合が高かった。共通のリスク評価も多数あり、多疾患合併時代の中で、共通の疾患管理ツールの必要性が示唆された。 地域包括ケア支援サービスには、パソコンやタブレット端末、スマートフォンを使って、在宅ケアに必要な介護情報や生活情報を、要介護者等の同意に基づき、在宅ケアの関係者間(医療機関、介護事業所、薬局)限定で共有できるサービスが提供されており、双方向性の情報共有が可能となっている。 同クラウドサービスをカスタマイズし、患者及び患者家族、急性期病院及び回復期、維持期を担う施設間で適切な情報共有を可能としたプラットフォームを形成した。またクラウドサービスに連携した患者主導の疾患管理ツールの開発を行った。本研究の対象である脳卒中及び心不全患者が、同一アプリ上で日々の血圧や体重、服薬管理、及び患者報告型ADLの評価を行うことが可能となった。 国際標準のQOL評価法を既に開発し、国内21施設から、虚血性脳卒中(228例)、くも膜下出血患者(86例)を対象とした、退院後の患者報告アウトカムを収集し、Unmet Needsのスクリーニングを行った。前述の機械学習による脳梗塞再発予測モデルを発展させ、急性期医療情報から退院後の患者QOLの低下、Unmet Needsを予測するモデルを構築が可能となれば、脳卒中患者の急性期後の至適な疾患管理を提案が可能となる。
|
Strategy for Future Research Activity |
縦断的データベースによる脳卒中の再発予測から得られた知見として、再発予測にはリハビリテーション(理学・作業療法,嚥下)の実施や退院時の適切な二次予防の実施(スタチンの投与、ワーファリンの投与)が関与していた。急性期病院の退院時までに、脳卒中再発予測モデルを基にした疾患のリスク評価を実施して情報を共有するほか、慢性期のQOLデータを連結することで、リスク因子の情報共有が可能となる。本研究の臨床利用により、適切なケアプランや疾患管理手法の提唱を目指す。
|