Project/Area Number |
23K26708
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Project/Area Number (Other) |
23H02015 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 35010:Polymer chemistry-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
三浦 佳子 九州大学, 工学研究院, 教授 (00335069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長尾 匡憲 九州大学, 工学研究院, 助教 (40904008)
松本 光 九州大学, 工学研究院, 助教 (00981482)
伊勢 裕彦 九州大学, 先導物質化学研究所, 准教授 (10324253)
檜垣 勇次 大分大学, 理工学部, 准教授 (40619649)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
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Keywords | 糖鎖高分子 / 精密重合 / 分子認識 / 高分子医薬 / 機械学習 / 免疫 / 星形高分子 / 自己組織化 / 糖鎖間相互作用 |
Outline of Research at the Start |
リビングラジカル重合などの精密高分子合成手法を用い、高分子の分子構造を制御して、ターゲットタンパク質を精密に認識する合成高分子、及び分子認識反応場の創製を行う。分子認識性高分子としては、糖鎖を側鎖に有する高分子である糖鎖高分子を用いる。ターゲットタンパク質に合わせて高分子の精密設計を行い、強く特異的な分子認識を行う高分子の創製、分子認識の物理化学的な作業機序の解析、機械学習を用いた分子認識性高分子の設計を行う。基礎的な分子認識性高分子の学理を構築すると同時に、幾つかの疾病に作用してこれを防除する高分子の開発を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
リビングラジカル重合を駆使した精密な高分子重合を駆使して、生体分子認識能を効率的に発揮できる、糖鎖高分子の開発を行った。合成高分子の精密合成を介した生体分子認識能の制御、トポロジーの設計と生体分子認識性の検討、機械学習の導入を検討した。 3‘-シアリルラクトースを結合させた糖鎖高分子を合成して、シグレックEを介した免疫抑制活性について検討した。シアリルラクトースを結合させたアクリルアミド型の糖鎖高分子について、糖鎖の側鎖比率と星形ポリマーによるトポロジーの違いを検討して、糖鎖高分子ライブラリーの合成を行った。免疫抑制能はマクロファージに対するNFκBの発現能の違いによって検討した。側鎖の糖鎖密度が50-70%、トポロジーでは星形高分子が優れた免役抑制能を発揮した。また、糖鎖高分子の分子末端に蛍光標識することで、細胞の表面に結合するだけでなくシグレックとの相互作用を介して細胞内に取り込まれていることも明らかになった。 また、糖鎖高分子としてマンノースを側鎖に有するメタクリレート型の高分子について、分子間相互作用を検討した。糖鎖高分子はカルシウム存在下で他の高分子には見られない強い分子間相互作用を示した。他の側鎖糖鎖や主鎖では相互作用は発現されず、特異的な分子間相互作用が示された。同時に、この高分子は、水溶液中と有機溶媒中での高分子の分子鎖の広がりが異なること示唆された。 糖鎖高分子の側鎖に種々の糖鎖を結合することで、ターゲットタンパク質との自発的な自己集合によって、オリゴ糖の機能を発揮することをこれまでに報告している。この時の糖鎖の組み合わせによって、オリゴ糖機能が発揮されるが、この時の機能について、側鎖の糖モノマーの比率を機械学習によって迅速最適化させた。ガラクトースとシアル酸を側鎖に持つ高分子のベイズ最適化によって、GM1類似機能の発現を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
糖鎖高分子の合成と解析は順調に進んだ。今年までに取り組んでいた免疫抑制機能を発揮する高分子については、アッセイ方法を変更することで順調にアッセイが進んだ。また、機械学習については本年度から取り組んだが概ね順調に進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き糖鎖高分子の精密合成を通じた、バイオ機能性高分子の獲得を進める。トポロジーによって細胞との分子認識作用に差異があると明らかになったことから、分担者およびより専門的な知識を有する者の共同研究も進める。また、分子認識能と高分子の自己組織化について関連が示唆されており、検討を進める。機械学習については評価方法の妥当性についても検討する情報学的な方法を導入する。
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