Project/Area Number |
23K27011
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Project/Area Number (Other) |
23H02318 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 41020:Rural sociology and agricultural structure-related
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
林 薫平 福島大学, 食農学類, 准教授 (30739355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬戸 真之 福島大学, 地域未来デザインセンター, 客員准教授 (10386518)
原田 英美 福島大学, 食農学類, 教授 (10815492)
玉 真之介 帝京大学, 経済学部, 教授 (20183072)
渡邊 芳倫 福島大学, 食農学類, 准教授 (30548855)
高野 真広 福島大学, 食農学類, 講師 (30983671)
高山 太輔 福島大学, 食農学類, 准教授 (50612743)
小山 良太 福島大学, 食農学類, 教授 (60400587)
河野 恵伸 福島大学, 食農学類, 教授 (70355478)
齋藤 邦明 東洋大学, 経済学部, 准教授 (70738814)
則藤 孝志 福島大学, 食農学類, 准教授 (80739368)
荒井 聡 福島大学, 食農学類, 教授 (90212589)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥9,750,000 (Direct Cost: ¥7,500,000、Indirect Cost: ¥2,250,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | 旧農文協図書館 / 近藤康男 / 福島 / 復興農学 / 開拓史 / 原子力災害 / アーカイビング / アーカイブ / 農文協 / 復興 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、旧農文協図書館の近藤康男理事長の資料等を含む貴重資料を福島大学食農学類で整理して、活用可能な形態に再構築(書架の整備及び高度機能の整備)を進め、この貴重資料を、現在の課題に活かすための福島の復興農学の基盤として将来に生かす礎を作り、2011年の原子力災害以後の農業及び農村の課題に貢献しうる「福島復興農学」の基礎づくりにつなげるものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
旧農文協個人文庫(近藤康男=農法・協同組合・土地改良・開拓・市場・畜産・農民運動など、川田信一郎=農業技術論・実験法・地域論・災害論、山崎不二夫=農業工学・土木・水利、松尾孝嶺=生態学・環境農学・遺伝・育種学、菱沼達也=馬産・馬耕・しろかき研究資料・総合農学、浪江虔=農村青年活動・農村教育、野口弥吉=栽培学・育種学、原田律=戦後農村史、和田博雄=農林省・国会関係資料・戦前農政資料、他)を農文協から移動し、大学内の書架での収納・整理を進めた。中でも貴重な資料の保存・活用方法について不二出版と協議を進めた。並行して、研究メンバーそれぞれの分野で、農業・農村・土地制度・開拓の歴史や、福島の農業復興・農村自治・原子力災害からの内発的復興に関わる調査研究を進めた。 また、後者の福島の調査研究において、歴史的な背景と現在の局面の課題を関連づけることを各自で取り組んだ(満州農業移民政策について、戦後農業技術普及史、近藤康男氏における米価問題からチューネン孤立国研究への進展、戦後の農産物市場、農村青年運動と有機農業、協同組合史など)。 研究メンバーそれぞれが、日本農業史学会(2024、東北大学で開催)、東北農業経済学会(2023、弘前大学で開催)、日本有機農業学会(2023、摂南大学で開催)、東日本大震災・原子力災害学術研究集会(2024、福島市で開催)などの関連学会での個別報告やテーマセッションを実施し、また2024年6月の日本協同組合学会の研究大会(東京大学で開催)、同8月の社会教育研究全国集会(福島大学で開催)の企画に参与した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
旧農文協の倉庫に所蔵されていた個人文庫を全て福島大学に移動する作業を完了し、また、書架を配置して収納・整理・データ整序に取り掛かったことが、3年計画の1年目に不可欠であった大きな達成である。 研究メンバー各自の研究もそれぞれ本研究計画での分担に沿って進められた。 また、2年目以降はグループとして意識的に取り組んで行く課題である、歴史研究と、現在の農業・農村および福島復興の農学の課題をリンク付けていく作業について、グループの中で共通理解をつくった。この点はより実践的には2年目以降に肉付け・達成されていく。 また、最終年度の2025年度に集大成となるシンポジウムを、農文協図書館閉館10年、近藤康男氏(同図書館元理事長)の逝去後20年、同じく近藤氏の著作集刊行後50年、同じく近藤氏の卒業論文(米価変動論)提出後100年を記念して開催することとして、その構成や発信方法を大枠で固めた。内容の具体化やそこで世に問う研究成果の具体的構成、そして当グループが掲げる福島の復興農学の基礎づくりの骨格は2年目に議論していくこととした。
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Strategy for Future Research Activity |
2年度目は、すでに福島大学書架内に移動している旧農文協図書館個人文庫の整序・アーカイビング・データベース作成を行う。 合わせて、個人文庫に含まれる農業・農村・農学・農政史資料の検討(希少性・歴史的意義・保存の必要性・活用の可能性など)を、研究メンバー各自の領域との関わりで進める。 また並行して、現在の福島の農業・農村および復興の農学の課題をリンク付けていく作業を行う。 例えば個人文庫の中の近藤康男文庫の史料から、満州農業移民前後の政策過程を検討し、また戦後引き揚げ時の開拓入植政策をそれとの関係で検討する。その前史を踏まえて、福島県の阿武隈および浜通り地域の戦後入植と畜産や林産による地域振興、土地改良・新規技術の導入、産地づくりと農村振興の沿革、そして、原発誘致と原発事故、避難・帰還に至るまでの過程を捉え、今後の農業再開・農村再興の課題を考察する。 またそこに農産物の市場との関わり、産地づくり政策、協同組合運動、農村青年活動と内発的地域づくり、耕畜連携、農業共同化などの歴史的沿革を重ね合わせて捉え、福島の復興農学に歴史的な基礎を付与していく。 最終年度の2025年度に集大成となるシンポジウムを農文協図書館閉鎖10周年を記念して開催することを決定しているが、その際の構成を詰め、プレ研究会を開催する。
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