非結核性抗酸菌が抗結核薬に耐性を示すメカニズムの解明と新規治療法開発への応用
Project/Area Number |
23K27325
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Project/Area Number (Other) |
23H02634 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47030:Pharmaceutical hygiene and biochemistry-related
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
港 雄介 藤田医科大学, 感染症研究センター, 准教授 (10836620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 綾人 名古屋大学, トランスフォーマティブ生命分子研究所, 特任准教授 (10512428)
御手洗 聡 公益財団法人結核予防会 結核研究所, 抗酸菌部, 部長 (30501671)
土井 洋平 藤田医科大学, 医学部, 教授 (40332366)
市川 聡 北海道大学, 薬学研究院, 教授 (60333621)
美間 健彦 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 教授 (80596437)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2025: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
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Keywords | 非結核性抗酸菌 / 薬剤耐性解除剤 / 自然耐性 / 機能ゲノム解析 / ケミカルバイオロジー |
Outline of Research at the Start |
非結核性抗酸菌(Non-tuberculosis Mycobacteria: NTM菌)が引き起こす肺NTM症が先進諸国において急増しており、大きな問題となっている。NTM菌は結核菌に有効な抗結核薬に対して抵抗性を示すため治療に抗結核薬が使用できず、結核より治療が難しい。しかし、そもそもなぜNTM菌に抗結核薬が効かないのか、そのメカニズムはほとんど明らかにされていない。本研究は、NTM菌が抗結核薬に対して抵抗性を示すメカニズムを解明し、抗結核薬のNTM菌に対する効果を増強する薬剤の開発を目的に実施する。本研究は、肺NTM症を結核と同様に根治可能な感染症とするための、新規治療法確立へと繋がる。
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Outline of Annual Research Achievements |
非結核性抗酸菌(Non-tuberculosis Mycobacteria: NTM菌)が引き起こす肺NTM症が先進諸国において急増しており、大きな問題となっている。NTM菌は結核菌に有効な抗結核薬に対して抵抗性を示すため、治療に抗結核薬が使用できず、結核より治療が難しい。そして、そもそもなぜNTM菌に抗結核薬が効かないのか、そのメカニズムはほとんど明らかにされていない。 本研究は、NTM菌が抗結核薬に対して抵抗性を示すメカニズムを明らかにし、抗結核薬のNTM菌に対する効果を増強する薬剤の開発を目的に実施中である。本年度はトランスポゾンを利用した遺伝学的アプローチを用いて、NTM菌の抗結核薬に対する薬剤耐性遺伝子の同定を試みた。そしてNTM菌の、抗結核薬リファンピシンに対する薬剤耐性遺伝子の網羅的同定に成功した。また並行して実施中の化合物スクリーニングによって、NTM菌に対するリファンピシンの効果を増強する化合物を同定した。 同様の手法で抗結核薬ピラジナミドを対象に研究を実施したが、ピラジナミドに対する薬剤耐性遺伝子や、ピラジナミドの効果を増強する化合物は同定されなかった。この事からピラジナミドの標的は、そもそもNTM菌に対して有効で無いことが示唆された。 同定したリファンピシン耐性遺伝子の中から、最もリファンピシンへの自然耐性への寄与が高いと考えられる遺伝子Xを欠損した株について解析を進めた結果、遺伝子X欠損株はリファンピシンに加え、複数の抗菌薬に対する自然耐性に関与することが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた4つの抗結核薬の中で2つについて解析を終了し、NTM菌のリファンピシンに対する主要な内因性薬剤耐性遺伝子を同定することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
同定したリファンピシンに対する抗薬剤耐性遺伝子の機能解析を進める。また、同様の手法で、他の抗結核薬に対する内因性薬剤耐性遺伝子の同定と、NTM菌に対する効果を増強する化合物のスクリーニングを進めていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(14 results)