Project/Area Number |
23KJ1575
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
岡部 友峻 兵庫教育大学, 連合学校教育学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 強迫的性行動症 / 性的行動 / 感情制御 / 性的動機 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は,否定的な感情を紛らわすために行われる性行動や,否定的な感情に対して適切な方法で対処することが難しい感情を制御することの困難さが,日常生活に支障や苦痛が生じているにも関わらず制御することができない強烈で反復的な性行動である強迫的性行動症に与える影響性を明らかにすることである。強迫的性行動症のリスクの高い群やアナログサンプルを対象に,日常生活でのリアルタイムでの感情や出来事,考えを測定し,効果的な支援を提供するための基盤となる研究である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,否定的な感情を紛らわすために行われる性行動や,否定的な感情に対して適切な方法で対処するこが難しい感情を制御することの困難さが,日常生活に支障や苦痛が生じているにも関わらず制御することができない強烈で反復的な性行動である強迫的性行動症に与える影響性を明らかにすることを目的としている。具体的には,「否定的な感情を紛らわすために行われる性行動」を「性行動の動機」として捉え,また,「感情に対して適切な方法で対処することの難しさ」を「感情制御困難」として捉え,「強迫的性行動症」を「制御できない性的行動」として捉えて検討する。 初年度は,インターネット調査会社に登録している成人を対象に,Web型無記名式質問紙調査を実施した。分析の結果,感情制御困難と制御できない性的行動の間に関連性が確認された。さらに,先行研究で指摘されている強迫的性行動症と関連する要因である性的なトラウマ体験に着目したところ,性的なトラウマ体験者は,そうでない者よりも,感情制御困難と制御できない性的行動の関連性がより強いことが示された。このことから,制御できない性的行動は感情制御困難性が関連しており,さらに,その関連プロセスの背景に性的トラウマ体験を考慮する必要が示唆された。これらの知見から,否定的な感情に対して適切に対処することができない感情制御困難が強迫的性行動症に影響する可能性が考えられた。 今後は,感情制御困難に加えて,否定的な感情を紛らわすために性的行動を行うという性的動機が,制御できない性的行動に及ぼす影響について検討予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
否定的な感情に対して適切な方法で対処するこが難しい感情を制御することの困難さが、制御できない性的行動との関連は調査によって検討することができた。性的動機が制御できない性的行動に及ぼす影響性は検討することができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで収集したデータ分析を継続して行い,成果をまとめる予定である。また,感情制御に加え,否定的な感情を紛らわすことを動機とした性的行動が制御できない性的行動に及ぼす影響性を検討する予定である。なお,予備的知見をもとに,今後は,強迫的性行動症のハイリスクに相当する成人を対象とした時に解析に耐えうるデータ数の収集が困難であると考えられたため,対象者範囲を拡大した横断調査で対応する。
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