Project/Area Number |
23KJ1861
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
柿沼 亨祐 高知工科大学, マネジメント, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 動機づけ / 指導 / 自律性 |
Outline of Research at the Start |
学習者に特定の行動を強いる「統制的指導」は学習者の成績に負の効果がある一方で、学習者に選択の機会を与える「自律性支援的指導」は正の効果があり、学校や職場で推奨されている。そのような証拠や状況に反して、統制的指導者の割合はむしろ上昇している。 本研究では、計算論モデルを用いて指導行動をモデル化することで、統制的指導者や自律性支援的指導者の意思決定過程を解明する。さらに、その意思決定過程の調整要因を検討することで、どのようにすれば統制的指導を減らし自律性支援的指導を増やせるかを示す。それにより、学習者の主体性を育む環境構築に貢献することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本プロジェクトの目的は、計算論モデルを用いて指導行動をモデル化することで、指導者の意思決定過程を解明することである。2023年度は、1) その前段階の研究の実施と、2) 計算論モデルに関する情報収集を行った。 1) 自律性支援的指導者や統制的指導者の指導行動をモデル化するための前段階の研究として、自律的な学習者を最も効果的に育てることができる指導アルゴリズムを検証した。記憶、推論、メタ認知、動機づけの先行研究に基づいて作成した複数の指導方略を、アルゴリズム化することで実験操作し、学習者のパフォーマンスに対する有効性を比較検証した。実験は主に指導セッションと独立セッションで構成されており、指導セッションでの指導アルゴリズムの違いによって、独立セッションでの参加者の課題パフォーマンスが異なるかどうかを検証した。実験の結果から、50%もしくは10%の量で、指導するブロックと指導しないブロックを繰り返す方略、50%の指導を分散させる方略は、指導期間での学習者の課題エンゲージメントと再認成績を上昇させ、学習者が新しい状況で独立した際の成績を向上させることが示唆された。 2) 指導者の意思決定過程に関する計算論モデルを作成するために、ドイツで開催された社会的学習のモデリングのサマースクールに参加した。サマースクールでは、社会的学習のモデリングに関する講義や著名な研究者の最新の研究発表を聞くことができた。さらに、実際に生成モデルをプログラムする実践を行った。また、認知科学の国際学会で発表を行い、他の研究者と社会的認知や指導に関連する計算論モデルについてディスカッションを行った。これらの知見をもとに指導者の意思決定過程をモデル化し、2024年度に指導者を対象とした実験を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は、自律的な学習者を育成するための指導アルゴリズムを明らかにし、指導者の意思決定過程に関する計算論モデルの着想を得たものの、指導者を対象とする実験は実施できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、成人が指導者として参加する実験を行う予定である。
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