鉄酸化細菌が作るナノアモルファス酸化鉄の構造解析とリチウムイオン充放電特性
Project/Area Number |
24760550
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
橋本 英樹 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (60579556)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2013-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2012: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | リチウムイオン電池 / 正極 / 負極 / 鉄酸化細菌 |
Research Abstract |
申請者は鉄酸化細菌Gallionella ferrugineaが自然界で作るねじれ紐状酸化鉄を“G-バイオジナス酸化鉄(G-biogenous iron oxide: G-BIOX)”と命名し機能探索を行ったところ,リチウム(Li)イオン充放電特性を示すことを発見した.これまでの申請者の研究成果により,G-BIOXの組成・微細組織・結晶構造が明らかとなった.また,最近の予備研究によって,G-BIOXをLiイオン電池の正極材料として用いたところ,現行材料を遥かに凌駕する初期充放電容量が得られることを世界で初めて発見し,鉄酸化細菌由来酸化鉄の機能性材料への可能性を示した.本研究の目的は,予備研究結果を更に発展させて(1)G-BIOXの原子レベルでの構造を明らかにすると共に,(2)G-BIOXをLiイオン電池の電極材料(正極および負極)として応用することである. (1)G-BIOXの構造解析:申請者はG-BIOXと構造の良く似た酸化鉄(Leptothrix ochraceaが作ったBIOX,L-BIOX)の高エネルギーX線回折を行っている.本年度は,G-BIOXの構造を明らかにするための第一段階として,既に得られているL-BIOXのデータを元に逆モンテカルロ法を用いて原子配列を明らかにした.その結果,L-BIOXは酸化鉄のネットワーク中に酸化シリコンが孤立して存在する興味深い構造を有することを明らかとした. (2)G-BIOXをLiイオン電池の電極材料としての応用:平成24年度では正極としての特性を検討した.具体的にはG-BIOXを活物質として電極を作製し,Liを対極としたハーフセルで4.0–1.5 Vの電圧範囲で充放電特性を評価した.その結果,G-BIOX電極はこれまでに報告されている酸化鉄系材料よりも優れた特性(容量,サイクル特性,レート特性)を示すことを見出した.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)