オープンアクセスメガジャーナルの興隆が科学文献流通に与える影響
Project/Area Number |
24907043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育学・教育社会学
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
杉田 茂樹 小樽商科大学, 学術情報課, 課長
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Project Period (FY) |
2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 図書館学 / オープン・アクセス / 学術情報流通 |
Research Abstract |
○研究目的 極めて大量の科学論文を掲載する無料の電子ジャーナル(以下、「OAメガジャーナル」という。)の急成長が学術出版関係者の注目を集めている。本研究は、OAメガジャーナルの全般的特質とそれが科学文献流通において占める位置と影響を明らかにすることを目的とした。 ○研究方法 標準的学術雑誌引用情報索引による各OAメガジャーナルの論文出版状況,インパクトファクター等の調査、国際図書館コンソーシアム連合年次会議等における情報収集を踏まえ、OAメガジャーナルの投稿規程や編集方針、刊行元出版社・学会の報告書類、関連論文などを中心に文献調査を行った。 ○研究成果、 代表的OAメガジャーナルである、PLoS ONE (PUBLIC LIBRARY of SCIENCE刊行)の成長要因として、別の高品質誌でPLoSが培ってきたブランド力、草創期の高インパクトファクター、査読プロセスの簡略化に伴う出版スピード、比較的安価な論文出版加工料(Article Processing Charge)設定などが挙げられる。PLoS ONE以外で同様の簡略査読方式を採用する学術誌は約10誌存在し、「メガ」と称すべき成長はまだ見られない。また、OAメガジャーナルへのさらなる論文集中のメカニズムとして、・別の学術雑誌でリジェクトされた論文を、著者の希望があれば受け皿としてのOAメガジャーナルに掲載するモデル(カスケード査読)は学術出版全体に広まりつつあり、ひとつの出版社の内部だけでなく、複数学会誌間の投稿論文転送もはじまっている。一方、論文出版加工料でなく個人会員制や機関会員制をとる簡略査読誌もあらわれ、OA出版の多様化がさらに進みつつあることがうかがわれた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)