Project/Area Number |
24918016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅱ-A(電気・電子系)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松田 樹也 国立大学法人熊本大学, 工学部・技術部, 技術職員
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Project Period (FY) |
2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ナノ秒パルス放電 / 自動車搭載化 / オゾン生成 |
Research Abstract |
研究目的: 大気汚染物質である窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)は、自動車の保有台数増加に伴って増加し続け、環境保全に深刻な問題となっている。現在、自動車の排気ガスの処理には、触媒方式が採用されているが、年々厳しくなっている排気ガス規制への対応が困難になりつつある。 そこで本研究では、自動車搭載を目的とした小型のナノ秒パルス放電による汚染物質処理装置を開発する。本装置が完成することで、自動車内における高収率なオゾン生成および高効率な排ガス処理が期待でき、さらにオゾンの吸気への添加による燃焼効率の向上およびオゾンの排気への添加によるディーゼルパーティクルフィルターの再生、排気ガスの直接浄化によりメンテナンスフリー化を実現できる。 研究成果: 20kV直流電源、倍電圧パルス電源、ナノ秒パルス電源、ならびに放電リアクタにより構成される車載化を目的とした小型ナノ秒パルス放電による汚染物質処理装置のプロトタイプを設計・製作した。倍電圧パルス電源は、短絡スイッチとして使用したサイラトロンによりキャパシタの電圧を反転することで昇圧する。放電リアクタは、同軸円筒型電極を有し、オゾン生成への反応原料として乾燥空気を使用した。ナノ秒パルス電源は、昇圧した電圧をスパークギャップスイッチと数ナノ秒のパルス幅を持った電圧を形成する同軸ブルームライン線路および伝送線路によって構成され、形状は円筒型を有する。従来のナノ秒パルス電源にはシリコンオイルを使用していたが、本研究では誘電率の高いエチレングリコールにより、1/3以下に縮小でき小型化を実現した。これによって、倍電圧パルス電源とナノ秒パルス電源ならびに放電リアクタから構成されるプロトタイプのサイズは、D350mm-H400mm-W500mmにて形成することを可能にした。 本試作機においてオゾン生成特性を調査すると、ナノ秒パルス電源印加電圧-27kV、繰り返し周波数1000pps、原料流量8.0L/minの条件にて、オゾン生成量0.98g/hrが得られた。さらなるオゾン生成量の増加を目指す。
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