Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
磁性を持つ物質に光が反射されたときの直線偏光の偏光面の回転が磁気光学カー効果(MOKE)である。申請者のグループでは、超伝導状態などの示す非自明な磁化を検出するために超高感度化されたMOKE測定装置を導入している。一方、より広い分野に目を向ければ、この技術は、その高感度性ゆえ様々なイノベーションを起こしえる。本研究計画では、現在保有しているMOKE測定装置に単一フォトン検出器を導入して量子極限に迫る感度を達成する。その装置を用いて、①物質の非自明な自発的磁気応答、②電流による電流-磁気応答、③分子吸蔵・吸着などによる化学-磁気応答を研究し、基礎から応用まで分野横断的なイノベーションにつなげる。