| Project/Area Number |
24H00340
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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| Allocation Type | Single-year Grants |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Medium-sized Section 23:Architecture, building engineering, and related fields
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| Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岡崎 太一郎 北海道大学, 工学研究院, 教授 (20414964)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 良太 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (00624397)
長江 拓也 名古屋大学, 減災連携研究センター, 准教授 (90402932)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2025)
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| Budget Amount *help |
¥47,320,000 (Direct Cost: ¥36,400,000、Indirect Cost: ¥10,920,000)
Fiscal Year 2025: ¥22,360,000 (Direct Cost: ¥17,200,000、Indirect Cost: ¥5,160,000)
Fiscal Year 2024: ¥8,060,000 (Direct Cost: ¥6,200,000、Indirect Cost: ¥1,860,000)
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| Keywords | 鋼構造建築物 / 振動台実験 / コンピュータ解析 / 耐震性能余裕度 / 信頼性解析 / 耐震性能余裕 |
| Outline of Research at the Start |
鋼構造建築物の倒壊過程を解明するために、連層架構試験体の振動台実験を実施する。部材の塑性変形や座屈から破壊、部材力の再分配、振動特性の変化、変形の集中と増大から倒壊に至る過程を詳細に観察し、倒壊過程の法則性を導く。実験結果を精度よく再現できるコンピュータ解析技術を開発し、解析モデルの精度に起因する誤差、構造に内在する偶発性に起因する誤差の影響を分析する。倒壊余裕度の平均値と変動係数を算定する方法論を提案することで、社会が求めるより高度な安全・安心と、学術としての構造工学の発展に寄与する成果を目指す。
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| Outline of Annual Research Achievements |
二年度(2025年度)に、台湾NCREE台南研究所で重層鋼架構の倒壊実験を実施するための準備が、予定通りに進んでいる。初年度(2024年度)は、同研究所で実施された免振構造実験に参画し、同実験に寄与し、実験計画から計測機器の設置、実験の実施、実験後のデータ分析まで、台湾側研究者との共同を経験し、研究施設と環境に習熟することができた。そののち8月以降、台湾側の共同研究者と打合せを重ねて、倒壊実験の目的と詳細を詰め、試験体の設計を含めた実験計画を立案してきた。試験体は、3層でほぼ実大の、ブレース付ラーメン構造とすることに合意し、途中でブレース材を取り換える前提で、試験体の詳細を詰めている。台湾側には、本研究課題にマッチングする競争的研究資金にも、12月に応募いただいている。 北海道大学建築構造実験室で、倒壊実験試験体と同型の、実大部分架構実験を実施する準備を進めている。この部分架構は、鉄筋コンクリート床スラブなどを含み、より実際の建築構造物に近いものとする。高密度に計測しながら、破壊に至るまで静的に繰返し載荷する。準備の一環として、初年度に、載荷装置に補強を施した。 オープンソースの国際共通プラットホームOpenSeesを用いて、倒壊過程を再現するコンピュータ解析技術の開発を進めている。文献調査に基づいて、各構造要素の破壊挙動に関するモデル化方法を分析して、特に、ブレース材のモデル化方法の改善を進めた。ファイバー要素に、繰返し荷重を受けて劣化する材料則を組み込むことで、幅厚比が大きなブレースにみられる局部座屈を起点とした劣化挙動の再現性を改善できてきた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、耐震設計の信頼性と精度を飛躍的に進化させるために、鋼構造建築物の倒壊余裕度の評価技術を確立することである。設計想定を遥かに超える過大な地震動を受けたときに、鋼構造建築物は、どのような過程を経て、どのように倒壊するか。コンピュータ解析技術によって、鋼構造建築物の耐震性能余裕度をどのような精度で算定できるか。この二つの学問的問いに答えるために、三つの成果を目指す:(A) 鋼構造建築物の倒壊過程を実験的に解明する。(B) 倒壊に至る鋼構造の非線形・動的挙動を追跡するコンピュータ解析技術を確立する。(C) 鋼構造建築物の倒壊余裕度を把握するための性能評価技術を構築する。 初年度は、(A)と(B)を並行して進めた。(A)については、二年度(2025年度)に、台湾NCREE台南研究所で実施する重層鋼架構の倒壊実験と、二年度以降に、北海道大学建築構造実験室で実施する、倒壊実験試験体と同型の実大部分架構実験の準備を進めた。倒壊実験の準備では、台湾側の共同研究者と毎月打合せを重ねており、先方と興味をすり合わせ、振動台の地震動再現性能の把握に努めてきた。現地での設備確認も実施した。試験体は、3層でほぼ実大の、ブレース付ラーメン構造とすることに決定した。研究目的を達成するために、予算内で実現可能な、新たしい実験システムの開発を進めている。(B)については、解析方法を開発しながら、過去に国内外で実施されたブレース付ラーメン構造の実験を利用して、解析の精度検証を進め、精度向上につなげてきた。(B)の解析は、一部で(A)の計画にも役立った。
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| Strategy for Future Research Activity |
二年度(2025年度)は、台湾NCREE台南研究所で重層鋼架構の倒壊実験を実施する。初年度のうちに、三層のブレース付ラーメン鋼構造の仕様と、大まかな実験方法はまとまった。引きつづき、研究組織全員で打合せを重ねて、試験体の設計、加振計画、計測方法を含めた実験計画を立案する。7月までに試験体の設計を完了、秋に試験体製作を進めて、12月から日本側研究者も現地入りして、1月から振動台上で実験準備を開始し、2月に実験を実施する計画である。大変形から倒壊に至る変形と、内力の再分配過程を精度高く測定する方法、損傷の進行過程を映像収録する方法などを、これから詰めていく。 また、北海道大学建築構造実験室で、倒壊実験試験体とほぼ同型の、部分架構実験を実施する。この部分架構は、鉄筋コンクリート床スラブなどを含み、より実際の建築構造物に近いものとする。高密度に計測しながら、破壊に至るまで静的に繰返し載荷する。 オープンソースの国際共通解析プラットホームOpenSeesを用いて、倒壊過程を再現するコンピュータ解析技術の開発を進める。文献調査に基づいて、柱、梁、ブレース、柱パネル、柱梁接合部、柱脚といった構造要素の破壊挙動に関するモデル化方法を分析する。特に、解析を実行する設計者・研究者の経験や恣意的判断に依存しない、客観的で一般的な解析技術を目指して、モデル化方法の適性や適用範囲を整理する。ファイバー要素の改良を想定しており、数理近似方法、要素分割方法、材料則、破壊・劣化パラメータの汎用化と最適化が課題である。
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