| Project/Area Number |
24H00501
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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| Allocation Type | Single-year Grants |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Medium-sized Section 38:Agricultural chemistry and related fields
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| Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小川 順 京都大学, 農学研究科, 教授 (70281102)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 晃規 京都大学, 農学研究科, 助教 (10537765)
岸野 重信 京都大学, 農学研究科, 准教授 (40432348)
原 良太郎 京都大学, 農学研究科, 特定准教授 (70553535)
竹内 道樹 京都工芸繊維大学, 分子化学系, 助教 (40766193)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2025)
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| Budget Amount *help |
¥48,750,000 (Direct Cost: ¥37,500,000、Indirect Cost: ¥11,250,000)
Fiscal Year 2025: ¥12,610,000 (Direct Cost: ¥9,700,000、Indirect Cost: ¥2,910,000)
Fiscal Year 2024: ¥23,530,000 (Direct Cost: ¥18,100,000、Indirect Cost: ¥5,430,000)
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| Keywords | aldehyde / oxidoreduction / dehydroxylase / fatty acid / plasmalogen / アルデヒド / 電子供与体 / ポリフェノール / 脱水酸化反応 / 脂肪酸 / プラズマローゲン |
| Outline of Research at the Start |
食品化合物に由来する様々なアルデヒドが存在する腸管では、アルデヒドは健康との関連においても、多様な機能を発揮していると想定される。アルデヒドが電子受容体として機能する代謝は広く知られているが、アルデヒドが電子供与体として機能する腸内細菌代謝については、生理学的意義が不明な点が多い。強い還元力が必要な腸内細菌のポリフェノール代謝を例として、電子供与体としてのアルデヒドの役割を解析する。加えて、申請者らは、腸内細菌が脂肪酸由来のアルデヒドを基質としてプラズマローゲンを生産することを見いだしている。この系を題材に、生合成基質としてのアルデヒドの重要性を解明する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、腸内アルデヒドケミストリーに着目し、電子供与体としてのアルデヒド、生合成基質としてのアルデヒドの2つの観点から、その腸管環境の維持における役割を多角的に解明することを目的としている。具体的には、強い還元力が必要な腸内細菌のポリフェノール代謝を例として、電子供与体としてのアルデヒドの役割の解明に取り組んでいる。加えて、腸内細菌が脂肪酸由来のアルデヒドを基質としてプラズマローゲンを生産する系を題材に、生合成基質としてのアルデヒドの役割の解明に取り組んでいる。本年度はアルデヒドから電子供与を受ける腸内細菌代謝の例として、ポリフェノールの脱水酸化反応を取り上げ、解析を行った。 ウロリチンはポリフェノールの一種であり、ザクロなどに含まれているエラジタンニンに由来する化合物群である。また、腸内細菌によりエラジタンニンがエラグ酸、さらにウロリチンへと代謝されることが報告されている。ウロリチン類の中でもウロリチンAとBは抗酸化・抗炎症作用を、ウロリチンAはオートファジー活性化作用を示す。 ヒト糞便由来腸内細菌Gordonibacter urolithinfaciens DSM 27213は、エラグ酸をウロリチンM5へと変換し、さらにウロリチンM5をM6、M6をCへと脱水酸化することが報告されている。我々は本菌におけるエラグ酸代謝の初発反応を触媒するエラグ酸ラクトナーゼUroH、ならびに、ウロリチン4位脱水酸化反応を触媒する酵素群UroA12を特定した。UroHについては、大腸菌を宿主とするUroHの異種タンパク発現系を構築し活性評価を行うことで、UroHがエラグ酸からurolithin M5への加水分解反応を触媒するエラグ酸ラクトナーゼであることを明らかにした。UroA12については放線菌を用いた発現系にて、UroA12がウロリチン4位脱水酸化反応に関与すること示した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
電子供与体としてのアルデヒドの機能解析に関して、ポリフェノールの脱水酸化反応への関与を解明する端緒となるウロリチン脱水酸化酵素系の特定に成功した。加えて、アミノ酸からのアルデヒド産生に関して、脱アミノ化、脱炭酸を経る系の関与を想定させる成果を得ている。さらに、アセトアルデヒドを電子供与体とする酸化還元反応の評価系の構築において問題となっていた、菌体に内在する還元力によるアルデヒドからの電子供与の不明瞭化に関して、これを解決する還元力ストリップ剤の候補化合物を見いだした。 生合成基質としてのアルデヒドの機能解析に関して、プラズマローゲンなどの生合成基質であることを想定している脂肪族アルデヒド類を脂肪酸から供給しうる反応系(①脂肪酸→アシルCoA、②アシルCoA→アルデヒドの2ステップ)に関して、②アシルCoA→アルデヒドの反応を触媒する酵素の特定を腸内細菌であるKlebsiella pneumoniaeを対象に試み、関与する酵素の特定、機能解析が進んでいる。また、アルデヒドの添加によりプラズマローゲンの増加、ならびに、分子種の変化が観察される腸内細菌としてビフィズス菌を見いだし、アルデヒドを基質とするプラズマローゲン生合成系の解析材料を得ている。 以上のように、幅広く設定した研究計画のいずれの項目においても今後の繋がる一定wの成果を得ており、研究の進捗状況はおおむね順調であると言える。
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| Strategy for Future Research Activity |
・アミノ酸からのアルデヒド誘導に関し、L-Ileの脱アミノ化物である3-メチル-2-オキソ吉草酸から2-メチル酪酸を生成する腸内細菌を見いだしており、これを契機にオキソ酸の脱炭酸反応を主な対象とした解析を展開する。 ・アセトアルデヒドを電子供与体とする酸化還元反応の評価に関して、菌体に内在する還元力のストリッピングにより電子供与関係を明瞭化した条件下にて、関連酵素の特定を進める。 ・ポリフェノール脱水酸化酵素系に関しては、より多様な基質に対するさらなる酵素系の特定を進めるとともに、アルデヒドからの電子供与系の解明の端緒となる還元型フェレドキシンの生成を、菌体に内在する還元力のストリッピングにより電子供与関係を明瞭化した条件下にて検討する。 ・プラズマローゲンなどの生合成基質であることを想定している脂肪族アルデヒド類を脂肪酸から供給しうる反応系(①脂肪酸→アシルCoA、②アシルCoA→アルデヒドの2ステップ)に関して、①脂肪酸→アシルCoAに関与する酵素の解析を進め、これまでに得ている、②アシルCoA→アルデヒドに関与する酵素系との連結を試みる。 ・アルデヒドを基質とするプラズマローゲン生合成系の存在が示唆されるビフィズス菌に関して、その遺伝子破壊株を材料に、アルデヒドを基質とするプラズマローゲン産生に関与する酵素系の特定を試みる。
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