| Project/Area Number |
24K01309
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 28040:Nanobioscience-related
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| Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
内橋 貴之 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (30326300)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2026: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2025: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
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| Keywords | 高速原子間力顕微鏡 / タンパク質 / 弾性率マッピング / 大腸菌 / アミロイド線維 / Secトランスロコン / 一分子計測 / 機械特性 / 柔軟性 |
| Outline of Research at the Start |
タンパク質の機能は、その立体構造だけでなく、構造の柔軟性や剛直性と密接に関わっている。しかし、機能しているタンパク質の構造ダイナミクスと、その局所力学特性の分布を計測できる技術は存在しない。本研究では、高速原子間力顕微鏡(AFM)による定量力学計測をさらに高度化し、タンパク質一分子の構造と局所力学特性のダイナミクスを同時に可視化できる技術を確立する。この手法を現在注目しているタンパク質群(アミロイドβ線維、SecA ATPase、およびアクチン線維)に応用し、一分子メカノダイナミクス解析を核とした、タンパク質の”構造-力学-機能相関”に関する研究を新たに展開する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高速原子間力顕微鏡(HS-AFM)による定量力学計測を高度化し、タンパク質一分子の構造と局所力学特性のダイナミクスを同時に可視化する技術を確立することである。本年度は、技術開発と応用研究を並行して進め、以下の主要な成果を論文発表した、 技術開発では、従来の高速AFMに力学計測機能を統合し、フレーム時間15秒、空間分解能5.5 nm(トポグラフィー)、22 nm(力マップ)という性能を達成した。これは、申請書で目標とした空間分解能<2 nm、時間分解能<1秒に近づく重要な成果である。特に、大腸菌の細胞分裂過程における局所的な硬化(弾性率の時空間変化)を捉えたことは、生体システムの動的な力学特性を可視化する本技術の有効性を実証した。 応用研究では、アミロイドβ線維とSecA ATPaseの観察を実施した。アミロイド線維の成長素過程では、線維成長の停止期と伸長期の遷移を可視化し、線維端の弾性率変化と成長機構の相関を明らかにした。特に、抗体4396Cが停止期の線維端に特異的に結合することを発見し、線維伸長を阻害する新たな機構を解明した。SecA ATPaseの研究では、SecYEG-SecA複合体を脂質ナノディスクに再構成することで単一分子観察を実現し、タンパク質輸送をリアルタイムで可視化することに成功し、SecAのPPXDドメインのATP加水分解サイクルに共役した構造変化を観察することができた。 これらの成果は、申請書で目指すサブ秒の時間分解能でタンパク質の構造と力学特性分布のダイナミクスを計測する手法開発に向けた重要な基盤となった。特に、HS-iFM技術により実現した構造と力学特性の同時計測は、今後の技術開発において圧電素子の高速化(~700 kHz)導入やフォースカーブ計測時間の短縮(0.3 ms)などの具体的な改良指針を得ることができた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は、交付申請書に記載した研究目的および実施計画に照らして、おおむね順調に進展している。 技術開発面では、高速インラインフォースマッピング(HS-iFM)の基本システムの開発が計画通り進行し、フレーム時間15秒での動作を実証した。目標とする空間分解能<2 nm、時間分解能<1秒に対し、現時点で空間分解能5.5 nm(トポグラフィー)、22 nm(力マップ)を達成しており、技術的な改良の方向性も明確になっている。具体的には、高共振周波数(~700 kHz)圧電素子の導入準備が進んでおり、フォースカーブ計測時間の0.3 ms以下への短縮も技術的に実現可能な見通しが立っている。 応用研究においても、計画した3つのターゲット(アミロイドβ線維、SecA ATPase、アクチン線維)のうち、2つについて重要な成果を得た。アミロイドβ線維の研究では、線維成長の停止期から伸長期への遷移過程における線維端の弾性率変化を捉えることに成功し、抗体4396Cによる新たな成長阻害機構を発見した。SecA ATPaseの研究では、SecYEG-SecA複合体によるタンパク質輸送を単一分子レベルで可視化し、ATP加水分解サイクルに伴うPPXDドメインの構造変化(Wide-open/Closed状態間の遷移)を初めてリアルタイムで観察した。これらの成果は、「構造-力学-機能相関」の理解という本研究の中核的な目標達成に向けた重要な進展である。 一方、アクチン線維の架橋構造解析については、一軸基板引張機構付き高速AFMの調整に想定以上の時間を要しており、本格的な実験は次年度に持ち越す見込みである。しかし、必要な技術的準備は整っており、これまでに得られた知見を活用することで、効率的な実験遂行が可能と考えている。
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| Strategy for Future Research Activity |
HS-iFMの基本技術を発展させ、単一分子レベルでの力学特性の高速マッピング法を確立するとともに、これまでの応用成果を基盤として、力学特性マッピングによる「構造-力学-機能相関」の包括的解明を目指す。 技術開発では、現在のHS-iFMシステムの時間分解能向上を最優先課題とする。高共振周波数(~700 kHz)圧電素子を導入し、フォースカーブのデータポイントを30ポイント程度に最適化することで、計測時間を0.3 ms以下まで短縮する。さらに、タンパク質領域を自動認識し選択的にフォースカーブを計測するアルゴリズムを実装し、目標とする空間分解能2 nm以下、時間分解能1 s/frame以下での構造-力学特性同時計測を実現する。 応用研究では、まず未着手のアクチン線維架橋構造の解析を重点的に進める。一軸基板引張機構付き高速AFMを用いて、α-アクチニン架橋アクチン線維の局所弾性分布とアクチニン結合状態変化の相関を明らかにする。アミロイドβ線維については、線維成長の停止期から伸長期への遷移における力学特性変化をより高時間分解能で追跡する。SecA ATPaseでは、ATP加水分解の各中間状態における局所弾性分布を詳細にマッピングし、ドメイン柔軟性がタンパク質輸送効率に与える影響を定量評価する。
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