| Project/Area Number |
24K01812
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 40010:Forest science-related
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| Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
正岡 直也 京都大学, 農学研究科, 助教 (90786568)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平岡 真合乃 筑波大学, 生命環境系, 研究員 (10768427)
佐藤 貴紀 東京農業大学, 地域環境科学部, 助教 (20755962)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥16,770,000 (Direct Cost: ¥12,900,000、Indirect Cost: ¥3,870,000)
Fiscal Year 2027: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2025: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
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| Keywords | 水分特性曲線 / T-TDRセンサー / 樹木根系 / 透水性発達 / 山地斜面 / 内部侵食 / 排水能力 / ゲルフパーミアメータ / T-TDR |
| Outline of Research at the Start |
山地斜面の崩壊が起こる限界雨量は地域によって異なるが、その原理は解明されていない。申請者は水文学研究の視点から、より大規模・高頻度の降雨を経験するほど斜面土壌の内部侵食が進み、排水能力が向上して安定化するのが雨慣れの原理であるという仮説を立てた。本研究では模型実験と野外観測を行うことで、降雨経験による排水能力の向上率を定量化し、斜面崩壊予測の精度向上に大きく貢献する知見を得る。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は第一に、土壌の水分特性曲線(θ-ψ曲線)を原位置で測定できるT-TDRセンサーを野外森林土壌に適用するための改良を行った。具体的には礫を含む野外土壌へセンサーを挿入する際に受感部のワイヤーや同軸ケーブルが傷つかないよう本体に埋め込む構造として制作した。京都大学北白川試験地(京都府)および不動寺流域(滋賀県)において最大深さ80 cmの野外土壌に挿入し計測した結果、破損することなくθ-ψ曲線を測定できた。また、土壌サンプルの室内計測に比べて原位置計測ではθ-ψ曲線の傾きが小さくなる傾向がみられ、土壌間隙で起こる空気封入が理由であることが散水実験によって明らかになった。 第二に、土壌透水性分布の測定を進めるなかで、樹木根系が透水性の発達に影響が無視できないほど大きく、検証の必要があることがわかった。そこで、信楽流域(滋賀県)において流域全体で樹木の位置が透水性分布に与える影響を検証した。具体的には透水性計測を行った全55地点の最寄りの樹木についてその位置関係と胸高直径を測定した。その他の地形条件を含めて主成分分析を行った結果、樹木と測定地点との水平距離には土壌透水性との弱い相関がみられた。また樹木根系と土壌透水性との直接的な関係を明らかにするため、東京農業大学奥多摩演習林(東京都)において、樹木(スギ)の周辺で高密度の透水性計測を実施した。その結果、樹木に近づくほど透水性が高く、また樹木の斜面上流側で特に透水性が高い傾向がみられた。傾斜地においては、スギの根系断面積合計が斜面下流側に比べて上流側で大きいことが既往研究で指摘されており、このような斜面方向における根系分布の偏りが透水性分布傾向の違いを生んでいる可能性が考えられた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は侵食による土壌孔隙量の変化を測定するT-TDRセンサーの実用に先立ち、改良と検証を行った。そのため研究計画にあるT-TDRセンサーを用いた室内水路模型の土壌侵食実験は準備段階であるが、実験開始に向けて確実に進捗している。また、同様の理由で新しい野外サイトでの水文観測も準備段階であるが、以前から観測をしているサイト(信楽流域)での透水性測定をさらに進めることができた。それを通じて透水性の発達過程に大きく関わる樹木根系について着想を得て、新たな観測と解析を始めることができた。以上から、本研究はおおむね順調に進行しているといえる。
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| Strategy for Future Research Activity |
T-TDRセンサーの検証による実用化が済んだことから、室内水路模型を用いた土壌侵食実験をスタートする。実験用土壌の作成や水の供給法、流出土砂量の測定法などを平岡真合乃准教授と協力しながら検討し、実験方法の確立と基礎となるデータの取得を目指す。 多雨地域で新しい野外サイトを設定し、透水性分布の測定をスタートする。少雨の従来サイト(信楽流域)と比較して、透水性分布にどのような特性がみられるのか解析する。また樹木根系に関して、樹木周辺で高密度な透水性分布調査ならびに根系の掘り取り調査を佐藤貴紀助教と協力して行い、根系と透水性との関係を明らかにしていく。
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