| Project/Area Number |
24K01906
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 42010:Animal production science-related
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| Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
万年 英之 神戸大学, 農学研究科, 教授 (20263395)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 芙岐 神戸大学, 農学研究科, 助教 (00879968)
笹崎 晋史 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (50457115)
米澤 隆弘 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (90508566)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2027: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2025: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,890,000 (Direct Cost: ¥5,300,000、Indirect Cost: ¥1,590,000)
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| Keywords | ヤギ / ミトゲノム / SNP / 伝播 / ハプログループ / ハプログループB |
| Outline of Research at the Start |
ヤギは最古に家畜化された反芻動物の一つであり、その強健性と環境適応性から極地を除く世界の大部分の地域で飼育されている最も重要な家畜の一つである。本研究課題では、アジアへの伝播に関する新仮説である家畜ヤギの「海洋伝播経路」と「ヒマラヤ山系を経た起源と伝播経路」を検証しその起源と伝播経路を明らかにするため、旧大陸を網羅する家畜ヤギのmtDNA解析やY染色体由来多型解析、常染色体SNPアレイ情報などを複合的に利用した全ゲノム情報解析を行う。
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| Outline of Annual Research Achievements |
ヤギは最古に家畜化された反芻動物の一つであり、その強健性と環境適応性から極地を除く世界の大部分の地域で飼育されている最も重要な家畜の一つである。本研究課題では、アジアへの伝播に関する新仮説である家畜ヤギの「海洋伝播経路」と「ヒマラヤ山系を経た起源と伝播経路」を検証しその起源と伝播経路を明らかにするため、旧大陸を網羅する家畜ヤギのmtDNA解析やY染色体由来多型解析、常染色体SNPアレイ情報などを複合的に利用した全ゲノム情報解析を行う。 本年度はScientific Repots(2025.3)に採択・掲載された東南アジア諸島の在来ヤギに対する研究成果について述べる。フィリピンとインドネシアは、アジア太平洋地域における歴史的な人類移動の交差点に位置し、東南アジア大陸の南東端に位置している。本研究では、フィリピンとインドネシアのヤギのミトコンドリアDNA超可変領域1とSRY 3’UTR配列について、旧世界の家畜ヤギと比較する系統地理学的解析を実施した。フィリピンのヤギのミトコンドリアDNAハプロタイプはハプログループB(152/206)とA(54/206)に分類されたが、インドネシアのヤギのミトコンドリアDNAハプロタイプはすべてハプログループB(72/72)に属していた。ミトコンドリアDNAハプログループBの分布と地域差から、中国/台湾からフィリピンへの伝播ルートと、東南アジア本土からインドネシアへの伝播ルートの2つが示唆された。SRYハプロタイプの分布は、東南アジア本土には存在しないハプロタイプY2Aが東南アジアの島嶼部には存在することを示しており、これはアフリカ大陸および/または南ヨーロッパからインド洋を経由した遺伝子の流入を示唆した。この流入は、16世紀から19世紀にかけてのヨーロッパ人の移住など、人間の活動によってもたらされた可能性がある。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東南アジア諸島の在来ヤギに対する解析を中心に進め、その研究成果をScientific Repots(2025.3)に採択・掲載された。フィリピンとインドネシアのヤギのmtDNA解析やY染色体由来多型解析により、旧世界の家畜ヤギと比較する系統地理学的解析を実施した。ミトコンドリアDNAハプログループBの分布と地域差から、中国/台湾からフィリピンへの伝播ルートと、東南アジア本土からインドネシアへの伝播ルートの2つが示唆された。SRYハプロタイプの分布は、東南アジア本土には存在しないハプロタイプY2Aが東南アジアの島嶼部には存在することを示しており、これはアフリカ大陸および/または南ヨーロッパからインド洋を経由した遺伝子の流入を示唆した。この流入は、16世紀から19世紀にかけてのヨーロッパ人の移住など、人間の活動によってもたらされた可能性がある。 その他としては、アジアにおけるミトゲノム解析を進めており、「ミトゲノム解析による東南アジア在来ヤギの伝播過程の推定」のタイトルで日本動物遺伝育種学会第25回大会(東京、2024年11月)に発表済みである。モーリシャス島のmtDNA解析やY染色体由来多型解析はおおむね終了しており、モーリシャス島は~500年に南アジアからのヒトの移住に伴って持ち込まれたことが示唆された。ヒマラヤ山系における在来ヤギの解析では、常染色体SNPアレイ情報を用いた解析を中心に進めており、ネパールの在来ヤギのその地域に従って、チベットやインドからの遺伝的影響が示唆された品種に加え、独自の遺伝構造を有する品種も確認できた。
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| Strategy for Future Research Activity |
東南アジア諸島の在来ヤギに対する解析では、常染色体SNPアレイ情報を用いた解析を進める。これにより、mtDNA解析やY染色体由来多型解析で得られた、アフリカ大陸および/または南ヨーロッパからインド洋を経由した遺伝子の流入の検証を行う予定である。 アジア在来ヤギにおけるミトゲノム解析はおおむね終了しているが、その結果に基づく仮説を検証することにより、論文の公表を目指す。 モーリシャス島のmtDNA解析やY染色体由来多型解析はおおむね終了していることから、常染色体SNPアレイ情報を用いた解析を進める。 ヒマラヤ山系における在来ヤギの解析では、常染色体SNPアレイ情報を用いた解析を中心に進めてきたが、mtDNA解析やY染色体由来多型解析の結果を加えることにより、この地域における遺伝的多様性、遺伝構造、遺伝子流入、伝播や起源などを推定する。 インドネシア在来ヤギに対しては、mtDNA解析やY染色体由来多型解析を進める。マダガスカル在来ヤギに対してはmtDNA解析に着手する。
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