| Project/Area Number |
24K01976
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 43030:Functional biochemistry-related
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| Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 重成 京都大学, 工学研究科, 准教授 (70604635)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2026: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2025: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
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| Keywords | TRPチャネル / 低酸素 |
| Outline of Research at the Start |
本研究では申請者が同定した低O2センサーTRPA1チャネルに焦点を当て、その生物学的意義を追究する。予備的実験により、TRPA1の低O2感受性獲得時期は生命の胎盤獲得時期と進化上一致すること、また本発見を起点としてTRPA1の胎盤における発現および胎児への血流量制御を見出している。このような予備的結果に基づき、本研究では低O2ストレス時におけるTRPA1を介した細胞外からのCa2+流入が胎盤細胞の分化や機能などに及ぼす影響を解明することで、TRPA1が司る低O2ストレス応答の根源的理解へとつなげる。
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| Outline of Annual Research Achievements |
生体は常に内外の様々なストレスにさらされており、これらのストレスを感知し、適切に対処することができなければ生存が困難であるといえる。最近の研究により、TRP(transient receptor potential)チャネル群が、Ca2+透過型陽イオンチャネルとして、生体内外のストレスを感知する「センサー」として機能していることが明らかとなってきた。これにより、TRPチャネルは外部環境や内的変化に対して生体が適切に反応するために重要な役割を果たしていることが示唆されている。しかしながら、TRPチャネルが関与するシグナル伝達のメカニズムやその生物学的意義については、依然として解明されていない部分が多く、未解明の領域が広がっている。本研究では、申請者が同定した低酸素(低O2)センサーであるTRPA1チャネルに焦点を当て、その生物学的な意義を追及することを目的としている。予備実験から、TRPA1が低O2感受性を獲得する時期が生命の胎盤獲得時期と進化的に一致することが明らかとなり、さらにTRPA1が胎盤で発現し、胎児への血流量の調整に関与していることが確認された。この予備的な結果は非常に興味深く、本研究ではこれを基に、低O2ストレス時にTRPA1を介した細胞外からのCa2+流入が胎盤細胞の分化や機能に及ぼす影響を明らかにすることを目指している。TRPA1を介した低O2ストレス応答のメカニズムを解明することで、低酸素に対する生理的適応の理解が深まり、さらに進化学的視点からも貴重な知見を提供できると考えている。得られる知見は、Ca2+シグナル学、酸素生物学に加えて、哺乳類進化学や周産期医学においても新たな突破口を提供し、革新的な基盤情報を提供することが期待される。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
妊娠貧血時において、胎盤に発現するTRPA1は螺旋動脈の再構築を介して胎児への血流供給を増大させていることを予備的実験により明らかにしている。そこで本研究では、TRPA1を介したCa2+流入がどのようなシグナル経路の制御の下、螺旋動脈の再構築という低O2ストレス応答を惹起しているのか、胎盤由来の細胞であるtrophoblastに注目することで解明することを目的とした。
螺旋動脈の再構築には、trophoblast細胞のサブタイプの一つであるtrophoblast giant cell(TGC)が中心的な役割を果たす。初期的実験により、TRPA1は妊娠貧血時においてTGCを含めたtrophoblast細胞に発現すること、またtrophoblast stem cell(TSC)細胞株を用いたin vitro実験により、低O2ストレスによるTSCからTGCへの分化誘導(Chakrabortya, PNAS 2016)にTRPA1が重要であることを示唆する結果が得られている。
令和6年度では、まず上述の初期的データを確立させたと共に、phenylhydrazine投与により母体を貧血状態にさせたWTおよびTrpa1欠損マウスから胎盤を摘出し、single-cell RNA-seqを実施した。その結果、TRPA1が低酸素ストレスによるTGC全区細胞からTGCへの分化に重要であることを見出した。
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| Strategy for Future Research Activity |
TRPA1はtrophoblastの分化を制御することが明らかになった一方、TGCを含めた分化後のtrophoblastの機能にも影響を及ぼしている可能性がある。そこでTRPA1陽性trophoblastに対して、浸潤能および血管新生因子の産生量等にTRPA1阻害剤(A-967079等)が及ぼす効果を検討する。その際、Matrigelを用いた血管内皮細胞とtrophoblastの三次元共培養を行うことで、血管形成に及ぼす影響も解析する。
加えて、TRPA1を介したCa2+流入がどのようなシグナル経路を活性化させるのか明らかにする。本研究では、Trpa1を欠損させたtrophoblastを用いてリン酸化プロテオームを実施することで、どのキナーゼのリン酸化レベルが有意に変化しているのか網羅的に解析する。それと同時に、RNA-seqによる発現解析およびGene Set Enrichment解析を行い、情報を統合することでTRPA1下流シグナル経路の候補を選出する。さらに、質量分析を用いたTRPA1相互作用タンパク質の解析も併せて行うことで、Ca2+流入がどのタンパク質を介してシグナル経路を活性化しているのか解明する。以上により得られた候補タンパク質群については、ウェスタンブロッティングを用いた個別の解析、またCRISPR-Cas9を用いた遺伝子欠損や特異的阻害剤および細胞内Ca2+キレーターであるBAPTA等を用いた実験を行うことで、低O2ストレス応答を担うTRPA1下流シグナル経路を最終的に決定する。
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