| Project/Area Number |
24K02646
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 57060:Surgical dentistry-related
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| Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山本 朗仁 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (50244083)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 伸典 愛知医科大学, 医学部, 教授 (20570196)
加納 史也 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (40801626)
橋本 登 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (90712365)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2026: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2025: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
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| Keywords | 関節再生 / 変形関節炎 / シアル酸認識レクチン / 次空間的遺伝子解析 / 間葉系幹細胞 / 骨軟骨再生 / 免疫細胞 |
| Outline of Research at the Start |
間葉系幹細胞であるヒト歯髄幹細胞の無血清培養上清(CM)のセクレトーム解析によって新規再生因子である分泌型シアル酸認識レクチンsSiglec-9を同定した。強制開口による変形性顎関節症(TMJOA)マウスにリコンビナントsSiglec-9を静脈内投与すると、破壊した関節軟骨や骨が再生することを見出した。本研究ではsSiglec-9によって誘導される組織再生環境の全容を時空間的遺伝子発現解析によってシングルセルレベルで明らかにする。研究成果は、破壊された関節軟骨の再生メカニズムの一端を明らかにするとともに、TMJOAや変形性膝関節症(KOA)に対する新規な関節再生医薬品の開発を目指す。
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| Outline of Annual Research Achievements |
関節疾患は進行性の軟骨破壊と骨変化を引き起こし、QOLを著しく低下させる。本研究は、免疫制御分子sSiglec-9に着目し、変形性関節症(KOA)と顎関節症(TMJOA)モデルマウスを用いて、その関節再生効果と作用メカニズムを多角的に解析する。第一に、KOA/TMJOAモデルにsSiglec-9を投与し、3D-CTによる骨性状、組織染色による軟骨性状を評価することで、構造的改善効果を検証する。第二に、生体内および培養細胞を用いた解析により、sSiglec-9が結合する細胞集団を特定する。In vivoでは、sSiglec-9-FC融合タンパク質を投与し、免疫染色やFACSを用いて結合細胞を同定する。In vitroでは、炎症刺激した関節細胞との結合を評価し、結合細胞をセルソーターで分離後、RNAseq解析にてその特性を明らかにする。第三に、TMJOA強制開口モデルを用い、Sham、PBS、sSiglec-9投与群における経時的な遺伝子発現変化をRNAseqにて解析する。これにより、sSiglec-9の治療効果に重要な転写因子や液性因子などのターゲット分子を同定し、その作用メカニズムを解明する。本研究は、sSiglec-9が関節疾患の進行抑制と再生促進に寄与する可能性を示唆し、新たな治療戦略の開発に貢献することが期待される。sSiglec-9の作用メカニズム解明は、将来的には臨床応用への道を開く可能性がある。2024年度の研究ではマウスKOA/TMJOAに対するsSiglec-9の治療効果を検証した。3D-CTによる骨性状、組織染色による関節再生過程の経時的評価を実施した。関節再生における細胞動態の解析に結果が得られた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
11週齢のICRマウスに対し、特注のバネを用いて、5日間または10日間連続で、1日3時間の強制開口により、両TMJに機械的ストレスを加えた。この強制開口装置は、下顎を最大開口位置である14 mmに維持し、各TMJに2 Nの力を加える。開口実験では、マウスをメデトミジン、ミダゾラム、ブトルファノールの混合物をそれぞれ0.75、4.0、5.0 mg /kgの用量で麻酔した。sSiglec-9は強制開口6日目から連続5日間、尾静脈から全身投与した。sSiglec-9投与群では強制開口による側頭筋の炎症が顕著に抑制された。顎関節のCT解析では、破壊された顆頭軟骨の骨の完全性と表面平滑性が改善した。さらに、強制開口開始後11日目の下顎頭の脱灰標本の組織解析では、sSiglec-9投与群で、IL-1β、iNOS 、およびMMP-13を発現する軟骨細胞の数が減少した。一方で多能性多形細胞層のPCNA陽性細胞が特異的に増加した。特に、sSiglec-9投与群の顆頭におけるTdT介在dUTPニックエンドラベリング(TUNEL)陽性アポトーシス軟骨細胞の数は、PBS投与群よりも有意に少なかったのに対し、プロテオグリカン陽性領域は未処理群と同程度に回復しており、sSiglec-9投与群では機械的ストレスで損傷した顆頭軟骨と軟骨下骨が再生したことが実証された。特にsSiglec-9投与後24時間の顎関節凍結切片の免疫組織解析で、sSiglec-9投与群の関節腔内においてArg陽性抗炎症性マクロファージとFoxp3陽性制御性T細胞数が増加していることを確認した。これらの炎症制御性細胞が関節損傷の軽減や再生に関わる可能性が高いと考えられる。以上によりやや遅れていると評価した。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後本研究では、TMJOAモデルマウスの治癒過程における遺伝子発現の時空間的変化を詳細に解析し、sSiglec-9の治療効果の中心となる分子メカニズムを解明する。強制開口モデルを用いたTMJ組織を、Sham群、PBS群、sSiglec-9投与群において経時的に(day5~10)採取し、バルクRNAシークエンス(bRNAseq)解析を行う。これにより、sSiglec-9の投与によって特異的に変動する遺伝子群を特定し、治療効果に重要な役割を果たす転写因子や液性分泌因子などのターゲット分子を同定する。同定されたターゲット分子の発現細胞は、抗体染色やin situ hybridization法を用いて組織標本上で確認する。先行研究でTMJOA軟骨細胞の基質産生形質への変換の指標となるIL-1β、MMP9、RANKL、Sox9の発現変動に着目し、TMJOAが治癒に向かう決定的な時点を特定し、時空間的遺伝子発現解析のサンプル採取時期を決定する。さらに、10x Genomics Visiumを用いた空間的遺伝子発現解析を実施し、関節軟骨細胞の形質変化を促す細胞環境の詳細な解析を行う。顎関節は複数の細胞種で構成され、TMJOAモデルでは関節内の部位によって細胞反応が異なるため、個々の細胞レベルでの遺伝子発現解析と空間情報の統合が不可欠である。特に、強い圧迫を受ける下顎頭後方部で骨表面の粗造化や骨吸収、軟骨細胞層の消失が顕著であるため、前後の細胞性状の違いを捉えるために空間的遺伝子発現解析を選択する。マウス顎関節は簡便な処理で空間的遺伝子発現解析に適している点も理由の一つである。これらの解析を通じて、sSiglec-9が関節組織のどの細胞に作用し、どのような分子メカニズムを介して再生を促進するのかを明らかにする。
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