| Project/Area Number |
24K03764
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 02040:European literature-related
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| Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
中里 まき子 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (40455754)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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| Keywords | アンドレ・シュヴァルツ=バルト / 混血女性ソリチュード / フランス革命 / 植民地 / カリブ海文学 / 記憶 / 記憶の継承 / 奴隷制 |
| Outline of Research at the Start |
フランス革命がカリブ海の当時の植民地グアドループに波及して、黒人蜂起が勃発すると、ソリチュードという女性は身重の体で参戦し、フランス軍によって捕縛され、出産の翌日に処刑された。当地において口承や歴史文献によって語り継がれたこの人物をめぐって、シュヴァルツ=バルト『混血女性ソリチュード』(1972年)等の文学作品が創作され、1999年にグアドループで、2022年にはパリで彫像が建立された。 本研究では、旧植民地の記憶の継承においてソリチュードの表象が果たした役割を解明するべく、フランス本土とカリブ海仏領との関係性や、男性優位の歴史観の問い直しといった背景を踏まえて文学作品と歴史文献を検討していく。
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| Outline of Annual Research Achievements |
カリブ海フランス領における「革命」の記憶はどのように継承され、社会状況や人々の心性といかに関わっていたのか、という学術的「問い」をめぐって、とくに革命期を生きた女性ソリチュードが、植民地の黒人の歴史を象徴する人物とされるに至った経緯を明らかにするべく、下記の研究に取り組んだ。 まず、グアドループ生まれの書き手(オーギュスト・ラクール、オリュノ・ララ、アンリ・バングー等)が、1848年の奴隷制廃止後に刊行した歴史書におけるフランス革命期の叙述とソリチュードの表象とを検討した。続いて、フランス出身のユダヤ人作家アンドレ・シュヴァルツ=バルト(1928-2006年)が、歴史の闇に埋もれていたソリチュードを見出した動機と経緯とを明らかにした上で、同作家の小説『混血女性ソリチュード』(1972年)を、上記歴史書と対比させつつ読解した。また、同小説が刊行された1970年代当時よりも現在のほうが、ソリチュードへの関心が高まっている状況に着目し、その文化的・学術的背景を探った。 アンティル大学(グアドループ、ポワンタピートル)において開催された国際シンポジウム "La fin et le commencement, hommage au cycle antillais de Simone et Andre Schwarz-Bart" で口頭発表を行った際には、ソリチュードが参与したとされる黒人蜂起の現場や、記憶を継承する文化施設等を訪れ、さらに小説『混血女性ソリチュード』をめぐってシモーヌ・シュヴァルツ=バルトと対話することができた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果を国内外の学会やシンポジウムにおいて発表し、論文として投稿した上に、作家や研究者とも有意義な交流を行うことができたため。
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| Strategy for Future Research Activity |
アンドレ・シュヴァルツ=バルトの小説『混血女性ソリチュード』を中心としつつも、他の作家によるソリチュード作品も視野に入れて、生涯に不明な点の多い、文盲の奴隷ソリチュードを文学作品において表象することの意義を明確にする。その際、黒人蜂起の指揮官であったルイ・デルグレスの表象との対比を試みる。
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