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シダ植物配偶体とアーバスキュラー菌根菌の共生関係と形態進化

Research Project

Project/Area Number 24K09592
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 45030:Biodiversity and systematics-related
Research InstitutionKyoto University of Education

Principal Investigator

藤浪 理恵子  京都教育大学, 教育学部, 准教授 (40580725)

Project Period (FY) 2024-04-01 – 2027-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Keywordsシダ植物 / 配偶体 / アーバスキュラー菌根菌 / 共生
Outline of Research at the Start

本研究は、寒天培地共培養法でシダ植物配偶体とAM菌の共培養を行い、シダ植物とAM菌の共生関係を明らかにし、シダ植物配偶体の形態多様性の解明を目的とする。シダ植物12種とAM菌3種を用い、共培養時のシダ配偶体の経時的形態観察やシダ配偶体へのAM菌感染率、共培養後のシダ配偶体の細胞組織内の形状観察と配偶体内のAM菌樹枝状体の分布、AM菌感染個体と非感染個体の細胞、組織の比較などを樹脂切片法及び走査電子顕微鏡を用いた解剖学的手法により解析する。

Outline of Annual Research Achievements

原始的維管束植物のシダ植物は、数ミリと小型な配偶体と根、茎、葉をもつ胞子体が独立して生活するグループである。シダ植物の配偶体は、心臓形をはじめ、塊状、へら形、リボン形など形態が多様化し、特に心臓形配偶体は種とハビタットが多様で、シダ植物種の大半を占める。近年、日本各地で採集した野生のシダ心臓形配偶体にAM菌(アーバスキュラー菌根菌)が確認され、種ごとにAM菌感染率が異なることから、AM菌との関係もシダ植物の進化に重要な要素である可能性が考えられる。我々の研究から、シダ配偶体とAM菌の関係性は、3つのグループに分けられると推測している。AM菌に強い栄養依存をする種(G1)、菌感染はするが配偶体成長に影響が生じない種(G2)、AM菌が全く感染しない種(G3)である。これら3つの関係性は、系統とハビタット(地上生、岩上・樹上着生)と関係性をもつことが示唆されるが、AM菌共生の実態は明らかになっていない。本研究では、新たに開発した寒天培地共培養法を用い、上記G1~G3のシダ配偶体種とAM菌を共培養した。初年度は、G1種のゼンマイ、G3種のマメヅタを用い、培養時の光量および培地内のリン量について複数の条件を設置し、寒天共培養実験を行った。その結果、G1のゼンマイ配偶体はいくつかのリン量の条件でAM菌有り区とAM菌無し区で顕著なサイズ差を生じ、解剖学的解析から配偶体組織内に隔壁のないAM菌菌糸が観察された。一方、G3のマメヅタ配偶体では、AM菌感染は全くみられず、AM菌による成長への影響もなかった。現在、ゼンマイとマメヅタと同じ共培養条件で、G2のリョウメンシダとジュウモンジシダで培養を行い、配偶体成長の解析を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

シダ配偶体とAM菌の共生の3グループのうち、G1はゼンマイ、G3はマメヅタを用いて寒天培地による共培養を行った。その結果、ゼンマイ配偶体はAM菌と強い菌根性をもつこと、マメヅタは全く菌根性をもたないということが示された。これまで、AM菌の成長が水分と光によって抑制されるという問題が生じ、AM菌とシダ配偶体が必ず感染するという状況を維持することが不安定であった。そこで、新たに毛状根を導入し、AM菌菌糸の伸長を誘導することで、シダ配偶体とAM菌が必ず接触する状況を設置することが可能となり、培養条件を改善することができた。改良した共培養法を用いて、光量とリン量の条件を検討し、その違いについても比較している。現在、経過観察中であるが、ゼンマイ配偶体はある一定のリン量が培地中に存在する条件であれば、光に関係なくAM菌有り区の配偶体がAM菌無し区よりも大きく成長していることが観察されている。一方、非菌根性のマメヅタ配偶体では、AM菌あり区とAM菌無し区の個体に成長の差はみられていない。また、AM菌と共生はするが、配偶体成長への影響が少ないG2のシダ配偶体種として、リョウメンシダ、ジュウモンジシダを用い、同様の共培養実験を進めている。

Strategy for Future Research Activity

シダ配偶体とAM菌共生の3グループの共培養実験を引き続き行い、G2のシダ配偶体種のAM菌感染率と形態観察を実施する。また、光量とリン量の違いによるシダ配偶体のAM菌の感染状況についても観察を行い、G2のAM菌共生条件について明らかにする予定である。G1とG3については、ゼンマイとマメヅタに加え、野外で採集したリュウビンタイ、コバノヒノキシダ、ノキシノブなども共培養し、複数種での比較を行う。さらに、G1とG3のAM菌共生の機構を探るため、AM菌共培養時の発現遺伝子解析の実施に向けて実験を進める予定である。

Report

(1 results)
  • 2024 Research-status Report

URL: 

Published: 2024-04-05   Modified: 2025-12-26  

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