| Project/Area Number |
24K12798
|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 56060:Ophthalmology-related
|
| Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
田端 希多子 岩手大学, 理工学部, 特任准教授 (80714576)
|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富田 浩史 岩手大学, 理工学部, 教授 (40302088)
菅野 江里子 岩手大学, 理工学部, 准教授 (70375210)
|
| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
|
| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
| Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
|
| Keywords | 眼生理学 / 遺伝子治療 / 網膜変性症 / オプトジェネティクス / 網膜色素変性症 / 視覚野 |
| Outline of Research at the Start |
緑藻類の一部は光感受性物質を持ち、光合成を効率的に行うために光を求めて移動する。この物質がチャネルロドプシンであり、当研究室では、これを基に遺伝的な操作を加え、より感度の良いComV1とComV1Aを開発した。光を受け取る視細胞が変性してしまっても脳へ刺激を伝達する網膜神経節細胞が残っている疾患では、ここにこれらを発現させることで視機能を回復できる可能性がある。様々なチャネルロドプシンが開発される中で、この二つは構造・性能がほぼ変わらないにも関わらず、反応速度に違いがある。臨床応用分野およびオプトジェネティクスツールとしての能力において、この違いがいかに影響を与えるのかを解明する。
|
| Outline of Annual Research Achievements |
現在、オプトジェネティクスツールとして、世界では様々なチャネルロドプシン(ChR)が開発されており、主に光誘発電流(Peak current)、チャネル開口速度(τon)、チャネル閉口速度(τoff)、ピーク電流の衰退率(Decay)といった指標で、その特性が表される。このような中で、当研究室では(1)アミノ酸配列の相同性が99%以上、(2)光照射により誘発されるイオン電流が同等、(3)タンパク質の免疫原性等が同等と考えられる、2つのカチオンチャネルロドプシンComV1とComV1Aを開発した。ただ大きく異なるのはτon、τoffであり、ComV1AはComV1よりはるかに速い。これらを用い、チャネルの応答速度に絞った影響を検討するため、当該年度はHEK細胞にComV1-Venus又はComV1A-Venusを含むプラスミドベクターをリン酸カルシウム法により導入し、蛍光タンパク質Venusの発現を指標に細胞を選択し、パッチクランプ法により光刺激に伴う誘発電流を記録した。両ChRの最大応答光波長である505nmを用い、1uW/mm2、10回連続フラッシュを行ったところ、光刺激による応答電流の下降および暗状態による上昇が観察された。20Hzでは、両ChR共に1回の光刺激もしくは暗状態に対応する応答電流の変化が各回で見られたのに対し、40HzではどちらのChRも初回の上下動が消失し、その後も最大電流に達するまでは時折消失が見られた。この上下動の差を最大応答ピークで正規化すると、どちらのHzにおいてもComV1Aの方がComV1より最大ピークに対する割合が高かった。このことは、それぞれのチャネルロドプシンが持つτon、τoffの特性が関与しており、より速い開閉が行われるComV1Aのイオン流入が多くなることが推察された。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ComV1およびComV1Aの2つのチャネルロドプシンをHEK細胞にそれぞれ導入し、パッチクランプ法により光照射による応答を測定した。両チャネルロドプシンの最大応答光波長である505nmを用い、1uW/mm2、1sのシングルフラッシュで測定を行ったところ、ComV1AのピークはComV1の85%程度であった。次に同様の条件で照射時間を10msに変更し、10回連続フラッシュを行ったところ、光の明暗による応答の上下動が観察された。この上下動の差を最大応答ピークで正規化すると、20Hzの時、ComV1は①光刺激による下降が10%程度、②暗状態による上昇が10%以下であったのに対し、ComV1Aでは①約20%強②約20%弱であった。40Hzに設定すると、両ChR共に、初回の光刺激および暗状態による応答電流の上下動は消失し、下降のみを続けた。その後も上下動の消失は時折見られ、それ以外の上下動の平均は20Hzの時よりも小さくなった。割合を見ても低くなっており、ComV1で①1%強②2~3%強、ComV1Aで①5%弱②5%強であった。 ComV1よりもComV1Aの上下動の差が大きかったのは、それぞれのチャネルロドプシンが持つτon、τoffの特性が関与していることが推察された。現在はまだ例数が少なく、Hzや光強度を変えた条件を増やす予定である。 一方、動物実験においては、遺伝盲ラットへの投与の準備を進めている。 このように一部計画の変更があったものの、おおむね順調に進展している。
|
| Strategy for Future Research Activity |
今後はこれまで行ってきた細胞でのパッチクランプでの測定において、Hzや光強度を変えた条件も増やし、より詳細な動向を検討する予定である。また、動物投与実験も進めていき、それぞれのChRを発現させた後に、視覚誘発電位(VEP)測定および多局所(mf)VEPによる電気生理学的評価を行う予定である。こちらもHzおよび光強度を変化させ、比較する。
|