| Project/Area Number |
24K17313
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Review Section |
Basic Section 21050:Electric and electronic materials-related
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| Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
横川 凌 広島大学, 半導体産業技術研究所, 助教 (10880619)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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| Keywords | X線非弾性散乱 / ゲルマニウム / 表面 / 界面 |
| Outline of Research at the Start |
「モノのインターネット社会」到来へ向け、ウェアラブルデバイスの発達とともに自立運用を達成するための新たな発電デバイスの確立が急務となり、低熱伝導率を発現する微細構造を有したIV族半導体、主にシリコン(Si)やゲルマニウム(Ge)が注目されている。しかし、電気伝導と比較して熱輸送の評価・実証は難しく、特に表面および異種界面における熱伝導の理解に重要なフォノン(格子振動の量子化)散乱機構の解明が進んでいない。本研究では放射光技術を用いた斜入射X線非弾性散乱法によるフォノンスペクトルおよび分散評価に着手することで、SiおよびGeの表面・界面近傍のフォノン散乱機構を明らかにすることを目的としている。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではフォノンエネルギーを直接観測することができるX線非弾性散乱法を応用し、SiおよびGeの表面・界面近傍におけるフォノンスペクトル測定を実施する。そして微視的な熱伝導機構を明らかにし、飛躍的な熱伝導率低減を可能とするIV族半導体のフォノン散乱機構を実証することで熱電発電デバイスの性能を大幅に向上させ、低次元という複雑な系におけるフォノン物性の学理構築を目的とする。 今年度は、斜入射X線を用いたX線非弾性散乱法を用いてGe基板表面・界面近傍におけるフォノンスペクトルを取得できるかを検討した。斜入射X線非弾性散乱法は兵庫県にある大型放射光施設SPring-8のビームラインBL35XUにある高分解能X線非弾性散乱装置を用いて実施した。X線の入射角度を0.1度から0.2度までの範囲で調整し、試料のサイズおよびGeの蛍光など測定条件の最適化に注意深く取り組んだ。 Geに対して入射X線の侵入長を短くすべく、入射X線の角度を0.1度に設定してフォノンスペクトル測定を行った結果、Γ点(ブリルアンゾーンの中心)近傍の光学フォノンスペクトルの線幅が増大する傾向であることが明らかになった。これは先行研究で報告されているGe極薄膜のラマン分光分析結果と矛盾しない結果であると考えている。 また、弾性散乱ピーク(0 meV)と光学フォノンスペクトルの間に微弱なフォノンスペクトルが幾つか観測された。これらのピークは自然酸化膜(GeOx)とGe基板界面で生じる無秩序な振動状態を反映していると考えられる。詳細な考察はシミュレーションとの比較が必要になるが、斜入射X線を適切に用いることで表面・界面の低次元領域を反映したフォノンスペクトルを測定できることを確認した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度はGeの表面・界面領域を反映したフォノンスペクトル測定を実施し、バルク領域のフォノンスペクトルと異なる振舞いを確認することができた。新たに出現した微弱なフォノンスペクトルに関してはシミュレーションを用いた考察が必要ではあるものの、試料サイズおよび入射X線の角度を最適化でき、斜入射X線非弾性散乱法のセットアップは概ね整ったと考える。
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| Strategy for Future Research Activity |
今年度で得られた斜入射X線非弾性散乱法のセットアップを参考にしつつ、Siの表面・界面近傍におけるフォノンスペクトル測定を実施予定である。SiはGeと比較してX線を透過しやすいため、入射X線の角度はさらに浅く設定して測定を行う。 また、 Geの表面・界面領域を反映したフォノンスペクトルについて詳細に解析する。フォノン輸送とGe表面・界面の関係をシミュレーションを用いつつバルク領域のフォノンとどのように異なるか具体的に示す予定である。
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