| Project/Area Number |
24K17341
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Review Section |
Basic Section 22020:Structure engineering and earthquake engineering-related
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| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
キム アラン 九州大学, 工学研究院, 助教 (80982595)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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| Keywords | 重度腐食部 / AWT / 拡散型ノズル / ボルト継手部のすき間部 / 表面特性 / 鋼構造物 / 耐候性鋼 / 素地調整 |
| Outline of Research at the Start |
本研究では鋼構造物の重度腐食部の塩類・さびを超高速で極限除去し,部材表面を蘇生化するためのAbrasive Water-jet Treatment(AWT)を確立し,鋼構造物に実装展開することを目的とする.そのために,AWTによる基本特性を表面科学,電気化学,材料科学および力学を横断する学際的視点で分析・解明し,その有用性を定量評価する.これらの知見に基づき,処理条件と基本特性の関連を解明した上で,鋼素地品質と処理効率を最適化するAWT拡散型ノズルを開発する.さらに,実構造物に対する適用性を検討した上で,ブラストなどの従来技術の課題をブレイクスルーする塩・さびの超高速・極限除去技術を開発する.
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,鋼構造物の重度腐食部に残留する塩類やさびを超高速で極限除去し,部材表面を蘇生化する革新的な素地調整工法「Abrasive Water-jet Treatment(AWT)」の確立を目指している.AWTは,研削材と超高圧水の混相流体を使用することで,従来技術では対応が難しい狭隘部やボルト接手部などの腐食部にも効果的に適用できる新しい技術である.本研究では,AWTによる鋼素地表面の特性,除塩・除せい効果を表面科学,電気化学,材料科学,力学の観点から横断的に分析・解明し,処理条件と基本特性の関連を明らかにする.また,AWTによる処理効率と鋼素地品質の最適化を目指して,拡散型ノズルの開発も進める. さらに,実構造物への適用性を評価し,従来技術では対応困難な部位へのAWTの効果を検討する.特に,塗装後に腐食が再発しやすいボルト接手部や狭隘部の素地調整に焦点を当て,AWTの適用可能性を実験的に確認した.その結果,従来技術では難しいとされるすき間部や隅部に対しても,AWTが有効であることが示された.ボルト継手部のモックアップ試験体を対象に,すき間が0.5mm以上であればAWTを適用することで,すき間部の素地調整の実現可能性があることを示した.これにより,塗装や補修の前に腐食進行を抑制し.構造物の耐久性を向上させるための新しいアプローチが提供される. 最終的には,AWT技術が従来の塗装や補修方法に代わり,鋼構造物の長期的な維持管理において重要な役割を果たすことが期待される.本研究は,鋼構造物の腐食対策の新しい道を切り開くとともに,実用化に向けた具体的な成果を提供することを目指する.
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①AWT条件が鋼素地の表面特性に及ぼす影響 研削材の粒度と供給量,噴射圧力,距離,角度,送り速度などのAWT条件が調整できる噴射基礎試験機を設計・製作完了している.本研究で噴射試験機を用いて,研削材の粒度,噴射角度および距離をパラメトリックに実験・分析後,データ整理の段階にある. ②重度腐食部材の素地調整に対する拡散型ノズルの適用性 飛来海塩環境で大気暴露した腐食鋼板を用いて①と同条件で拡散型ノズルを用いてAWTすることで,さびや除せい・除塩効果について表面塩分を測定し,SEM-EDX分析により鋼素地の表面・断面の鋼材内部までのさび・塩の残留性状を明らかにした. ③実構造物の重度腐食部に対するAWTの適用性と防食皮膜の耐久・防食性能 素地調整品質の検討では,処理前後の部位からコアサンプルを採取し,鋼素地の表面と内部に残置された塩類,さびおよび研削材の残留性状をSEM-EDXにより分析した. ④各構造部位における素地調整の品質評価と適用性 モックアップの(a)肌すき部,(b)ボルト継手部のすき間部,ボルトネジ底部,(c)狭隘部は既に製作完了しており,本研究で活用できる状況にある.まず,ボルト継手部のすき間部,ボルトネジ底部について,AWTによる鋼素地の表面性状(品質)を分析し,適用可能範囲を検討している.
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| Strategy for Future Research Activity |
①AWT条件が鋼素地の表面特性に及ぼす影響 研削材の粒度と供給量,噴射圧力,角度,距離などのAWT条件が処理範囲,最大浸食深さ,表面性状の粗さやアンカーパターンおよび研削材残留に及ぼす影響を検討した結果をもとに,AWT条件が鋼素地の表面特性に及ぼす影響に関する論文を投稿する予定である. ②重度腐食部材の素地調整に対する拡散型ノズルの適用性 AWTした重度腐食鋼板の皮膜の耐久・防食性能および塗膜下腐食挙動を検討するため,AWT後に塗装あるいは溶射した鋼板の腐食促進試験と大気暴露試験を実施する.皮膜の耐久・防食性と塗膜下腐食については,レーザー3D測定による皮膜の膨れ性状の測定結果,およびインピーダンスの測定結果に基づき,重度腐食部材の素地調整に対する拡散型ノズルの適用性を明らかにする予定である. ③実構造物の重度腐食部に対するAWTの適用性と防食皮膜の耐久・防食性能 重度腐食した実構造物の主部材に本技術を用いて素地調整品質や施工効率を検討する予定である.これにより,追加の現場データを収集する. ④各構造部位における素地調整の品質評価と適用性 モックアップの(a)肌すき部,(c)狭隘部に対するAWTを適用することで,本技術による鋼素地の表面性状(品質)と適用可能範囲を明らかにする.そのために,AWTしたモックアップの各部位における鋼素地の表面性状,鋼材減耗,研削材の残留を測定・分析に加え,3Dスキャンによる測定を行う予定である.
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