| Project/Area Number |
24K17386
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Review Section |
Basic Section 23010:Building structures and materials-related
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| Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
呉 多英 北海道大学, 工学研究院, 助教 (60976166)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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| Keywords | 乾湿繰り返し / C-S-Hペースト / 炭酸化 / 相対湿度 / CO2吸収 / C-S-H |
| Outline of Research at the Start |
乾湿繰り返し環境下においてコンクリートの炭酸化が促進されることは知られているが、そのメカニズムについては明確にされていない。本研究では、ケイ酸カルシウム水和物(C-S-H)のCO2固定効率向上を目的として、乾湿繰り返しと炭酸化によるC-S-Hの微細空隙構造変化について分析し、その変化がC-S-Hの炭酸化挙動に及ぼす影響について考察する。乾湿繰り返し環境下におけるCO2のC-S-H内部への拡散とC-S-Hのイオン溶解度、また、乾湿繰り返しおよびC-S-Hの炭酸化による微細空隙構造変化を明らかにすることは、C-S-Hを含む廃コンクリートのCO2促進固定メカニズムの解明に繋がると考えられる。
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| Outline of Annual Research Achievements |
近年,セメント産業から排出されたCO2の再吸収を目的として廃コンクリートに含まれているケイ酸カルシウム水和物(C-S-H)及び水酸化カルシウム(Ca(OH)2)によるCO2促進固定に関する研究が多く行われている。特にC-S-Hは,セメント水和物量の半分以上を占めていて,Ca(OH)2より炭酸化速度が遅いことが知られている。したがって,廃コンクリートのCO2固定効率を高めるためには,C-S-Hの炭酸化挙動を把握する必要がある。 本研究で用いたC-S-Hは,実験室で製造したC3SをNano-silicaとC/S比が1.5になるように混合して作成した。C-S-Hは,3ヶ月間封緘養生後,ボールミルを用いて粉砕し,粒径0.6-1.18mmのものを使用した。炭酸化の湿度条件は,乾湿繰り返し (60-80% RH と 50-90% RH) と一定相対湿度 (40% RH,70% RH,100% RH) の2種類に分けられる。 各環境下で炭酸化したセメント硬化体のCO2固定量の測定およびC-S-Hの炭酸化後の化学結合状態を評価するため,熱重量分析と赤外分光分析を行った。また、炭酸化条件によるC-S-Hの鉱物組成の測定は,X 線回折(XRD)により行った。 CO2吸収率は,RH60-80の場合、全炭酸化期間にわたってRH70とほぼ同じ傾向を示している。RH50-90の場合,炭酸化7日目までのCO2吸収率はRH70より30%以上高かったが,炭酸化14日目ではその差が少なくなった。この結果から,乾湿繰り返し中の最大・最小の相対湿度がC-S-Hの初期炭酸化促進に影響を及ぼすと推察される。これは,乾湿繰り返しでの相対湿度の変化幅が大きいほどC-S-Hから溶解されるCa2+イオンの量が多くなり,さらに乾燥によるC-S-H内部の毛細管空隙が多くなることでCO2が中まで拡散しやすくなったためであると考えられる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、当初の計画通りC-S-Hペーストを作成し、乾湿繰り返し環境下におけるC-S-Hの炭酸化程度の評価を行なった。 C-S-Hの炭酸化環境は、相対湿度の変化幅・最大・最低値を実験変数とした。相対湿度・乾湿繰り返しによるC-S-Hの炭酸化程度を、熱重量分析、X線回折装置によるCO2固定量、フーリエ変換赤外分光分析による化学結合状態変化結果から評価し、その結果に基づき、各湿度条件におけるC-S-Hの炭酸化挙動を明らかにした。
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| Strategy for Future Research Activity |
2024年度では,Ca/Si比1.5のC-S-Hを作成し,熱重量測定,フーリエ変換赤外分光分析,X線回折測定を行い,相対湿度環境によるC-S-Hの炭酸化挙動を分析した。その結果,乾湿繰り返し環境下で炭酸化が促進されることが分かった。これは乾燥によるC-S-H内部の毛細管空隙が多くなることでCO2が中まで拡散しやすくなったためであることが分かった。以上の結果を踏まえ,今後,乾湿繰り返しと炭酸化によるC-S-Hの細孔構造の定量的な変化を考慮に入れた検討が必要である。そのため,1HNMRにて空隙分布の測定およびSEM-EDSにて炭酸化粒子断面の観察を行う予定である。 さらに、C-S-Hだけではなく、Ca(OH)2による炭酸化度も評価するため、C3Sペーストを用いて乾湿繰り返し環境での炭酸化を行なう予定である。
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