Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
ストレス応答システムは生命恒常性の根幹である。そこではストレスの強度と質に応じたストレスセンサーの緻密な応答が、液-液相分離や相転移を含む「多状態転移」によって達成されることが明らかになりつつあるが、その分子実態は未解明である。本研究では、核-細胞質における中心的なストレスセンサーHsf1の多状態転移に照準を定め、ストレスの強度と質に応答した転写制御のメカニズム解明を目指す。放射光CDを主体とした相分離液滴内の全体構造解析と、NMRによる高分解能構造解析を相補的に用いた戦略によって、相分離液滴や相転移ゲルにおける複雑な相互作用ネットワークを可視化する。