| Project/Area Number |
24K23800
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Review Section |
0909:Sports sciences, physical education, health sciences, and related fields
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| Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
橋内 咲実 金沢大学, 新学術創成研究機構, 特任助教 (10994767)
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| Project Period (FY) |
2024-07-31 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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| Keywords | MASLD / 肝脂肪合成 / アミノ酸 |
| Outline of Research at the Start |
代謝異常関連脂肪性肝疾患(MASLD)の予防・治療に、食事療法が重要な役割を果たす。本研究では、MASLDの食事療法における食事中蛋白質の「質」に着目し、その肝脂肪合成制御メカニズムと役割を解明する。代表者は、初代培養肝細胞およびマウス肝臓において、非必須アミノ酸プロリンが脂肪合成関連遺伝子の発現増加を引き起こすことを見出した。しかし、食事中の蛋白質およびプロリンのMASLD食事療法における重要性とメカニズムは不明である。そこで、本研究では、肝脂肪合成酵素レポーターマウスと初代培養肝細胞を用いて、プロリンの肝脂肪合成制御の役割とメカニズムを解明する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
過栄養による肝脂肪蓄積は、代謝異常性脂肪性肝疾患 (MASLD)を引き起こす。その治療として、薬物療法が2024年に米国にて初めて承認されたが、日本では未承認であり、現在も食事療法が中心となっている。MASLD食事療法として、高蛋白質食が脂肪肝を軽減することが報告される一方で、動物性蛋白質摂取量が脂肪肝罹患率と相関することが知られている。我々は、これまでにマウス初代培養肝細胞を用いた検討から、動物性蛋白質に多く含有する非必須アミノ酸のプロリンが、肝脂肪合成関連 (DNL) 遺伝子発現を増加させることを見出している。しかし、プロリンの肝脂肪合成における役割とメカニズムは明らかでない。本研究では、プロリンによる肝脂肪合成制御の1)役割と2)メカニズムの解明を目的とした。 本年度は、1)プロリンによる肝脂肪合成制御の役割の解明を目的とし、解析を進めた。解析には、本研究室で作出した、肝Fasn-Repマウスを用いた。肝Fasn-Repマウスでは、肝細胞における脂肪酸合成酵素遺伝子Fasnプロモーターの活性依存的に、分泌型ルシフェラーゼ (GLuc) が発現する。GLucは発現すると速やかに血中に分泌されるため、血中GLuc活性の測定により、経時的かつ高感度な肝Fasn遺伝子発現量を計測することが可能である。 肝Fasn-Repマウスへのプロリンの持続投与により、生体内においても、プロリンが肝DNL遺伝子を増強することを明らかにした。次に、食事中プロリン量が、肝脂肪合成・蓄積に及ぼす作用とその役割の解明を進めた。野生型マウスへの高プロリン食投与では、肝DNL遺伝子発現の増強と、肝臓における脂肪滴及びトリグリセリド量の増加が認められた。今後、肝Fasn-Repマウスを用いて、プロリンによる肝脂肪合成作用の経時的な検討を行い、役割とメカニズムの解明を目指す。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度では、非必須アミノ酸であるプロリンが、1) in vitroと2) in vivoの両者で、肝脂肪合成関連 (DNL) 遺伝子の発現を増加させることを明らかにした。具体的には、1) in vitroにおいては、これまでの検討により、マウス初代培養肝細胞へのプロリン添加が、肝DNL遺伝子発現増強すること見出している。2) in vivoにおいては、肝臓における脂肪酸合成酵素遺伝子Fasnの発現をモニター可能な、肝Fasn-Repマウスを用いて、検討を行った。肝Fasn-Repマウスへのプロリン持続投与により、in vivoにおいても、プロリンが肝DNL遺伝子発現を増強することを明らかにした。これらの知見を、Biochemical and Biophysical Research Communications 誌にて報告した (Taniguchi et al. BBRC 2025, 747, 151314)。また、食事中のプロリン量が、肝脂肪合成・蓄積に果たす役割の解明を進めた。高プロリン食が、肝DNL遺伝子発現を増強させ、さらに肝臓における脂肪滴及びトリグリセリド量を増加させることを明らかにした。以上のことから、現在までの進捗状況は、概ね順調であるといえる。
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| Strategy for Future Research Activity |
令和7年度では、プロリンによる肝脂肪合成制御メカニズムの解明を行う。プロリンは、肝臓でオルニチンから合成され、グルタミン酸、αケトグルタル酸を経て、クエン酸回路の中間代謝物となる。マウス初代培養肝細胞にこれらのアミノ酸を添加し、細胞内代謝物の変化を解析する。さらに、マルチオミクス解析により、プロリン依存的な転写因子を特定し、プロリンによる肝脂肪酸合成遺伝子発現制御メカニズムを解明する。
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