Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
本研究以前に我々はパーキンソン病原因遺伝子産物LRRK2の結合因子としてHECT-type ubiquitin ligaseであるLRRK2-binding protein (LBP1)とNeuralized domainをもつ機能未知のタンパク質LBP2を同定した。培養細胞を用いた生化学的・細胞生物学的解析およびマウス胎児脳の未分化神経の組織化学的解析により、これら2因子はLRRK2のGTPaseドメインを介して複合体を形成し、NotchリガンドDelta/Delta-like 1 (Dll1)を安定化させることによって、Notchシグナルを負に制御することを見出した。本研究では、免疫沈降法およびレポーターアッセイを用いることによりLRRK2のGTPaseドメインの疾患型変異およびGTPase活性型・不活性型変異によってLBP1、LBP2との結合能が変化し、Notchシグナルの抑制効果に影響を与えることが明らかになった。ショウジョウバエ成虫ドーパミン神経において、Deltaをノックダウンすると寿命の延長がみられ、Notchをノックダウンすると寿命の短縮が見られた。一方、Deltaを強制発現させるとドーパミン量の増加が見られ、Notchの強制発現により低下する傾向がみられた。以上の結果から、LRRK2複合体が影響を与えるNotchシグナルは、成熟ドーパミン神経活動を修飾することが示唆された。
All 2013
All Presentation (1 results)