映画フィルムに関する技術の継承~製造・撮影・現像について~
Project/Area Number |
25901004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
哲学・芸術学
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Research Institution | IMAGICAウェスト |
Principal Investigator |
松尾 好洋 株式会社IMAGICAウェスト, フィルムプロセス部, 技術職
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 映画 / フィルム / 現像 |
Research Abstract |
1. 研究の背景と目的 近年、映画産業(製作から配給まで)のデジタル化は急速に進み、110年続いた「フィルム製映画」は激減した。 フィルムは製造後、撮影と現像を通して画像を記録するものであり、化学、光学、機械など様々な科学技術を基盤として成り立っている。本研究は今日、急速に失われ行くそれらの技術をフィルムの製造、撮影、現像の視点からまとめことである。 2. 研究方法 (1)映画フィルム技術の記録と継承を目的に、映画技術者への聞き取り調査を実施する。 (2)フィルム・現像関連の資料収集と文献目録の作成を行う。 3. 研究成果 (1)調査対象であるフィルム製造会社、現像所、現像機器メーカー、映画撮影者、フィルムアーキビストなど総勢14名からの聞き取り調査を実施した。 (2)映画・写真フィルム・現像関連図書、及び現像所の内部資料を中心に収集し、目録作成を行った。 (3)1910~'50年代に製造された白黒フィルムを年代別にまとめた「フィルムマップ」の作成と、各フィルムの特性を示した「フィルムデータシート」の作成を行った。(2014.5日本写真学会にて発表予定) (4)1930年代に活躍した松竹撮影所の現像技術者林龍次の資料をもとに、可燃性のフィルムコマ約200枚を神戸大学と共同でデジタル化を行った。今後、このデータを分析することにより無声映画期の撮影・現像技術を明らかにしていく。(2014.6日本映像学会にて発表予定、神戸大学板倉史明氏と共同発表) (5)1950年代に登場した映画用カラーネガフィルムの状態を調査し、劣化の要因や適切な修復方法の解明を行った。その結果、『異国情鴛』(韓国映像資料院所蔵)のフィルム復元時にその技術を活用することに成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)