中学生の作文執筆時における下書きと清書との関連についての研究
Project/Area Number |
25902001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
国語・国文学
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大貫 眞弘 早稲田大学, 高等学院, 教員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
Fiscal Year 2013: ¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
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Keywords | 作文指導 / 下書き / 話し合い |
Research Abstract |
1. 研究目的 新学習指導要領では、言語活動を通して各領域の指導事項を指導することが一層明確になった。指導現場では、発達段階に応じてより適切な言語活動を通じて確かな能力を育成する授業を行うことが求められている。そこで、本研究では、中学校国語科の「書くこと」の領域において最も重視されていると言ってよいであろう「意見文を書く指導」において、広く実践は行われているが研究対象として取り扱われることのなかった「下書きを書く」という作業段階に着目し、「下書き」と「清書」との関連性を分析することで、「下書き」を書かせることの効果と課題を解明することを目的とした。 2. 研究方法 被験者が意見文の清書に至るまでの過程で、次の4群に分けた。①意見文のテーマを与え、下書きを書かせずに清書を書かせた群、②意見文のテーマを与え、学習者同士で話し合わせた後に下書きを書かせた群、③意見文のテーマを与えた後に下書きを書かせ、下書きを元に学習者同士で話し合わせた群、④意見文のテーマを与えた後に下書きと清書を書かせ、清書を元に学習者同士で話し合わせ、改めて清書を書かせた群。これら4つ群の清書の評価と、被験者へのインタビューを元に、より優れた作文を書くための方略を導出することとした。 3. 研究成果 中学2年生段階では上記の4つの群のうち、「③」の群の作文が内容の面で最も高い評価を得た。各群の被験者へのインタビュー調査の結果を綜合すると、学習者にとっては意見文のテーマが与えられて着想を得て下書きとして具現化できたとしても一面的なものであることが多く、その段階で清書を行うよりも、清書の前段階として学習者同士で話し合う機会を持った方がより多面的な見方を得ることができることが分かった。このことから、中学生の作文執筆においては、下書きが必要なだけでなく、話し合いを踏まえることでさらなる深化が図れるとの知見を得るに至った。 (794字)
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)