Research Abstract |
《本研究の目的》 本研究は、プロジェクト型外国語活動の「絵本型」モデルに焦点化し、それに適した代表的な英語絵本を中心に、headwordと品詞、文法構造の三つの観点で調査し、さらにその内容を児童の認知レベルに合ったものかを小学校教員にアンケート調査等で確認し、絵本の選択基準を策定し「読み聞かせ絵本選択基準表」の策定を以下の手順で行う。 《研究内容と方法》 ①バンコクにおける絵本の収集(8月)。 ②英語絵本が活用されているバンコク市内の小学校等で授業を参観、および、同校付属図書館で絵本を児童がどのように利用しているか観察・調査(8月)。 ③英語絵本の段階分けの規準(headword、品詞、文法構造)の分析を行い、統一基準(仮)を策定し、サンプル用絵本を段階別に10冊程度選択する(8月~9月)。 ④上記で得られた基準をもとに、英語絵本の読み聞かせのための「絵本選択基準」を作成し、地区の小学校教員に配布し、使用可能性に関するフィードバックをアンケート調査による実施(9月~12月)。 ⑤小学校教諭の参考になるような冊子を作成する(1月~3月) 《研究の成果》 ・Oxford Reading TreeのStep1を中心にそれぞれの本にある語数, 文の数, 主な動詞・名詞・形容詞を一覧表に示した。プロジェクト型外国語活動の「絵本型」モデルの特徴として繰り返しのある表現が出てくる絵本が多いため, それに該当した一文を一覧表に掲載したことで、Step1の中でもさらにどの本が読み聞かせに適切なのか、選びやすくなった。 ・アンケート調査等によると、Oxford Reading TreeのStep1の絵本の中でも1ページに1文ないし2文程度のものが理解しやすく, 児童も紙芝居や絵本を作成する際に参考にしやすいことがわかった。 ・小中連携一つの方法として小学校で読み聞かせた絵本をもとに、中学校では、その絵本にある文法項目事項を学習し、実際に自ら立てた課題を解決するために英語を使用する機会を設け、多読の読み物として活用したり、日記を書いたりする活動のきっかけとなることが予想される。
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