Research Abstract |
◎研究の目的 自分の追究のよさや足りなさを自覚し, 動きをより確かにさせるための「問い直す」段階が必要だと考える。「問い直す」ことで, 以下のことができると考える。 1. 自分の動きと仲間の動きの違いに目を向けたり, 漠然としていためざす動きがはっきりと実感できたりする 2. 自分にない仲間の考えや動きのよさをかかわらせ, 問題意識を高め, 新たな動きの視点を見出すことができる「問い直す」段階に着目し, 教師支援のあり方を明らかにしていく ◎研究の方法 ・デジタルビデオカメラで撮ったゲームの様相を, パソコンとプロジェクターを活用し視聴させる ・動き図や, 実際の動きの映像を分析させ, 自分やチームの動きのよさや足りなさを自覚させる ・動きの変化の映像や画像や作戦図などを見合う機会を設け, 追究していることを自覚させる ◎研究成果 ・タブレット端末と体育館2階ギャラリーに設置したビデオカメラの2種類の映像を用意。2階ギャラリーからの俯瞰的な映像が, よりコート全体の動きを自覚し, 動きや動き出し, タイミングのよさに気づくことにつながった。全体の場で, 一つのプレーに焦点化して視聴することで, めざす動きに着目させることができた。また, 視聴の前に, 観る視点を意識させる支援が, 問題意識をもって映像を視聴することにつながりより効果的である。 ・めざす動きがはっきりした子どもやチームは, タブレット端末を使用しながらプレーを確認する様子やホワイトボードに俯瞰的な視点でコート図に1人1人の動線を描きながら作戦を立てる姿が見られてきた。自分の動きだけでなく, ボール保持者やボールをもたない仲間の位置関係に目を向ける様子が増えた。 ・学習カードや発言に対して, 「どうして」などと問い返すことで, 動きのよさや違いの根本に目を向けさせる。表面的には違う動きでも同じ視点で動きを考えていることがわかるなど、動きのよさの根拠となる考えを理解することにつながった。
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