数学的活動を通したコミュニケーション能力の育成に関する基礎的研究
Project/Area Number |
25909046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育学Ⅱ(理科系)
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
吉岡 睦美 奈良教育大学, 附属中学校, 教員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2013: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | コミュニケーション力 / 数学的活動 / 中学校数学 |
Research Abstract |
今年度の科学研究費補助金(奨励研究)応募にあたり、2002年度から継続している数学への関心・意欲・態度の評価の改善と工夫に関する実践をふまえて、数学的活動を通したコミュニケーション能力の育成に関する基礎的研究としてレポートによる表現活動の実践の開発を研究目的とした。そのことによって、「学力の底上げ」と「応用力の育成」という2つの課題を克服するため、2002年度から10年間にわたって実践している数学成績表(自己評価表)を改善した振り返りシートによるメタ認知育成の実践をふまえて、コミュニケーション能力の育成の枠組みを具体的に提案することを目標とした。また本研究の実践が2つの課題に対して効果があったかどうかの評価及び評価基準を作成し、多様な学校現場に教育臨床的に対応できる実践事例を提案したいと考えた。 本研究の研究方法としては、教育現場の対応力と改善力の向上に対して、問題解決や学習をモニターし、コントロールしている「メタ認知」の特性を解明し、メタ認知的要因による子どもの数学的問題解決や学習の不振の予防や解消のための学習指導の改善について考えることが重要と考え、臨床的に生徒たちの変化の様子を検証し、評価した。また、日々の授業においてコミュニケーション能力の育成に関する基礎的研究を先行研究し取り組んだ。 結果として、「学力の底上げ」と「応用力の育成」という2つの課題を克服するための実践的事例として、日常生活にある具体的な問題に関する教師の問い(「お風呂とシャワーは、どちらが経済的か」)が、生徒の内なる問い、記述、対話、振り返りを通して新たな問いとなる探究の文脈の変化による数学的活動の展開を授業構成として提案した。この数学的活動への教師の関わりとして、班による意見交換、1枚レポート(記述)、発表会(対話)や振り返りシートなどの記録(振り返り)を工夫した。このことによって、生徒のメタ認知的モニターが変容して、探究の文脈の変容を促す中で、生徒間の超越連鎖へのコミュニケーション力向上の確認と生徒の自分なりの関数等の基礎的な学びの実質化と知識の活用による今日的課題克服の事例を評価した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)