筋緊張や伸展の強い児童生徒の学習レディネスを成立させるための対応と座位姿勢の検証
Project/Area Number |
25910004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育工学
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Research Institution | いしかわ特別支援学校 |
Principal Investigator |
太田 博巳 石川県立いしかわ特別支援学校, 教員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 重症心身瞳害者の活動 / 筋制御と運動 / 車椅子体圧分布測 |
Research Abstract |
座位保持椅子作成時、体圧分布測定により調整を視覚化したことで、保護者、車椅子業者、訓練士、担任との連携がスムーズになり、互いに満足できる事例が増えた。また、座位姿勢が崩れる原因が特定できるようになり、画面を見ながらの調整が可能になった。苦痛を伴うトラブルを引き起こしている多くの事例において、座骨の2点のみで体重のほとんどを支えていることが判明した。前座部と胸郭下部、頸椎部の圧力を高め、坐骨部を免苛し、ハンドリングを再現した様な調整での解決が多かった。 積極的な身体へのアプローチとして、子どもの快適な表情を探るうちにできあがった『ぐるぐる体操』(両腿で対象児の骨盤を固定し体幹部を旋回させる運動〉は、言葉による発信ができない多くの子どもたちが毎日求めてくることから、重度障害のある多くの子どもに対して行うようになった。『ぐるぐる体操』を継続していくとある時期に「突然筋緊張の緩む」「背中の隆起が消える」等の数件の事例や「呼吸機能の改善」「短縮部の伸長」といった変化も認められた。取り組み前後のレントゲン撮影や写真比較などからも、有効性が確認できた。これは、活動の停滞していた体幹部を回転運動させることにより、胸郭や横隔膜、背筋群等が連続的に動かされ、筋緊張が誘発されない状態で血流量が増えたことにより、変化が引き起こされたと思われる。また、知的障害部門のぎこちない動きの子どもに対しても、意図を持った積極的な身体へのアプローチによる変化が顕著であった。身体の変化に伴って摂食や認知も変化する事例が多く、学習レディネス成立との相関関係が深いことが検証できた。週、数時間の医療訓練は活動の可能性を広げてくれるが、日常活動として定着することは少ない。多くの時間を過ごす学校においてこそ、日常的に行える状況を作りだしていくことが、今後求められていくのではないだろうか。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)