○研究目的 : 申請者は、7年以上におよぶ当事業所の安全衛生管理者としての経験から実際に学生実験や研究現場に存在する危険因子を分析し大きく4分類にまとめ、(①電気的危険 ②機械的危険 ③化学的危険 ④作業法的危険)これらを基に体感内容を検討した。そして、これらに対応する装置・設備などを開発・試作して体感型安全教育プログラムを作成することを目的とした。 ○研究方法 ・装置の作成と試運転 1. 低電圧感電議事装置 : 既成の低周波治療器を改良して作成。 2. 酸欠(窒息)試験機 : アクリル製容器を用いて、酸素濃度計を取り付けた試験機を作成。 3. 安全靴衝撃試験装置 : 20Kgf、30cm衝撃試験条件で作成。 4. ヘルメット未使用の危険性 : 0.9Kgハンマーを落下させる環境を整備。 5. アース無し設備の漏電遮断機不稼動体感機を作成。 ・体感型安全教育プログラムの実施 ものづくり教育研究支援ラボなどにて実施(延べ人数 : 約40名) ○研究成果 ものづくり教育研究支援ラボなど工作機械設置施設利用者を対象に、各種装置で危険状態を体感してもらった後、感想・意見を聞くことができた。酸欠試験や漏電遮断機不稼動などでは、実感が得られないとの評価があった。しかし、低電圧感電疑似体験および、ヘルメット未使用の危険性では、好評を得た。また、装置の不具合などに対し、技術部職員から改良のアイデアをもらうことができた。これらのことから、基本的な安全教育プログラムを作成することができた。引続き、多くの体験者から感想や意見を聞きながら平成26年度以降も、体感型安全教育を実施できる環境を整えることができた。
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