学生実験における廃液教育の導入―環境負荷を考える人材育成のために―
Project/Area Number |
25910030
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育工学
|
Research Institution | Oyama National College of Technology |
Principal Investigator |
出川 強志 小山工業高等専門学校, 教育研究技術支援部技術室, 技術長
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
|
Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 廃液教育 / Cr(VI) / 分光光度計 |
Research Abstract |
学生実験では、学生に実験廃液を種類に応じて指定容器へ廃棄させている。しかしその際学生は廃液を指定容器と違う容器へ廃棄することがある。また廃液を捨てた後、容器内側に残る廃液を洗浄する際、洗浄水も指定容器へ廃棄させるが、多量の洗浄水を使用することが多く、洗浄後の使用器具を洗う際も下水へ排出される汚水中の有害物質が、法定排出基準値以下であることを確認できていない。これらは安全問題、環境負荷、処理費用増をまねいている。これは廃液情報の欠如が生み出すものである。そこで学生に実験器具の洗浄液中の有害物質を測定させ、有害物質を環境中に排出することを気づかせることを目指した。 本研究は高専物質工学科2年生の分析化学実験において、Cr(VI)含む溶液を扱う実験で行い、Cr(VI)濃度測定は迅速かつ正確にCr(VI)濃度を検出できる分光光度計及びパックテストキットを用いた。配布資料によるCr(VI)の有害性等の説明後、実習を行った。容器の内側に残る廃液を水で洗浄する際、容器内面に残る廃液残渣の質量と、洗浄水の質量から容器の洗浄水中のCr(VI)濃度を算出し、法定排出基準以下に達するまでに何回目の洗浄水まで廃液タンクに収集すべきか求めた後、基準以下と推定された洗浄水中のCr(VI)を分光光度計で測定後、配布資料に記述提出させアンケート、レポートとあわせて評価した。 この廃液教育により実習前の説明でCr(VI)の有害性の理解が進んだ。また廃液洗浄液中のCr(VI)濃度を学生が実測により知ることにより、環境に排出するCr(VI)が抑制・管理された。最終的にCr(VI)廃液の総排出量が前年度と比べ削減した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)