Altmetricsの指標から見るオープンアクセス論文の学術情報流通の特徴
Project/Area Number |
25910033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育工学
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大園 隼彦 岡山大学, 附属図書館, 図書職員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | Altmetrics / オープンアクセス / 機関リポジトリ |
Research Abstract |
Altmetricsは"alternative metrics"を略した造語であり、従来の引用ベースの研究評価指標を補完する新しい指標として期待されている。Altmetricsは、研究論文に代表される個別の学術成果物に関して、ソーシャルメディアやオンライン文献管理ソフト等のWeb上の利用状況を集約することで、その数量的指標を即時に表示することができる。本研究では、機関リポジトリへのAltmetrics表示機能の実装方法の調査とAltmetricsの指標から見る機関リポジトリの利用状況を調査した。 1. 機関リポジトリにおけるAltmetrics機能の実装について Altmetric.com、ImpactStory、PlumAnalyticsの3つが代表的なAltmetricsの提供サービスである。本研究ではAltmetric.comの機関リポジトリへの実装方法を中心に調査し、岡山大学の機関リポジトリである「岡山大学学術成果リポジトリ」にAltmetrics表示機能等を実装した。Altmetric.com及びImpactStoryは無償でAPIを公開しており、主要な機関リポジトリシステムならば、比較的容易に実装することが可能である。 2. Altmetricsの指標から見るオープンアクセス論文の利用について Altmetricsを取得するには論文固有のID(DOI、PubmedID等)が必要であり、機関リポジトリのコンテンツのうち、固有IDを持つものを対象に利用状況を調査した。対象コンテンツについて、Altmetrics総数値(Altmetricスコア)と引用数の関係、Altmetrics総数値とダウンロード数の関係、Altmetricsのうち、特にMendeley(オンライン文献管理ソフト)保存数と引用数の関係を調査したが、それぞれの間には相関関係は見られなかった。現段階では、機関リポジトリにおけるAltmetricsの指標は、学術的な指標ではなく、それを補完するものである傾向が強いと思われる。 3. 今後の課題について 機関リポジトリに多数登録されている紀要論文は固有IDをもっていないものが多い。今後はJapan Link Centerによる国内の学術コンテンツへのDOI付与が可能になるため、機関リポジトリコンテンツのAltmetrics指標の調査のためにも、各機関が機関リポジトリにDOIが付与されるよう対応することが望ましい。 Altmetricsの実装方法及びその利用分析については、SPARC JAPANセミナー及びDRF10で発表した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)