Project/Area Number |
25914006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
八幡 和志 東京大学, 大学院理学系研究科, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 教材開発 / デジタル回路 / FPGA |
Research Abstract |
本研究の目的は、事例としての測定装置開発を通して、物理学実験の教育、研究で用いるField Programmable Gate Array (FPGA)を用いた装置開発者を育成するための教材開発である。 まず、装置開発事例としてFPGAによる周波数カウンターとフェーズロックドループ(PLL)発振器を取り上げた。前者は、カウンター回路の組合せによりFPGA内に実現できた。一方、後者はFPGA内に作る周波数位相比較器と分周器の他に、外付けのチャージポンプと電圧制御発振器が必要となる。周波数位相比較器は非同期動作であるため、FPGA内に実装するにはルックアップテーブルのみで実装する技術開発が必要であった。外付けの回路については、プリント基板を設計・外注した。この過程で、装置開発に必要な設計・評価の要素技術を構築できた。 これらの要素技術を整理し、Digilent社のFPGAボード(Nexys-3、Xilinx社製Spartan-6搭載)を用いた3日間にわたる講習カリキュラムを以下のように組み立てた。 1) FPGAの構造や原理、製造元、ハードウェア記述言語(HDL)といった概論 2) Xilinx社製のFPGA開発環境であるISEを使った、VerilogHDLによる組合せ回路、順序回路のデジタル回路の基本要素の実習、特に、回路遅延などをオシロスコープで測定することを含む。 3) 8ビットリングカウンタなどを題材として、コーディング手法とFPGAに実装される回路の特徴の比較 4) DAコンバータ(R2R回路)を用いた任意波形発生器など、IPコア(ライブラリ)を利用したコーディング、回路設計。広帯域、Mixed Signalオシロスコープを用いた高速・多ビット信号測定。 開発した教材での技術講習をすでに3回実施し、計15人が受講した。その後、受講者によっては、既にFPGAを用いたオリジナルの実験装置開発を開始しており、引き続き、この技術支援を行っている。 また、ボードメーカーとの意見交換を通じて、基礎的な技術講習に使用できる、安価なFPGAボードが商品化された。学会、技術研究会での報告と合わせてより多くの大学などでFPGAを教育に採用される基盤が出来た。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)